国立大学法人 京都大学 大学院情報学研究科の原田博司教授の研究グループと東京ガス株式会社はスマートメーター用無線通信規格の一つである「米国電気電子学会(IEEE)」 802.15.4e RIT(Receiver Initiated Transmission)に準拠した無線技術を共同で開発した。
同技術は、F-RIT(Feathery-RIT)と呼ばれ、電池駆動の各種センサーを高密度に設置しても、長期にわたり安定的に高頻度な双方向通信を可能にする耐干渉性、高伝送効率性を有しながら、無線機の低消費電力化を低コストで実現する基礎技術。家電機器の制御にも利用でき、住宅内の電源配線や設置工事は不要。様々なIoTサービスの実現に向け、コスト低減やコンテンツの拡充が期待できる。また、同技術を利用することで電波が直接届かないところへ自動的に中継する機能も活用でき、住宅全体を網羅的に見守れるようになる。
これまでIEEE 802.15.4e RITと呼ばれる標準仕様は、2012年にIEEEで策定され実用化が期待されていたものの、システム設計のための理論解析手法が確立されていなかったために具体的な通信手順の設計ができず、実機の開発までは至っていなかったという。今回、京都大学と東京ガスが理論解析手法を確立したことで、実用に耐えられる通信手順が設計できるようになり、実機による動作確認に成功した。
【関連リンク】
・京都大学(Kyoto University)
・京都大学大学院情報学研究科(Graduate School of Informatics Kyoto University)
・国立大学法人 京都大学 大学院情報学研究科の原田博司教授の研究グループ
・東京ガス(TOKYO GAS)
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