鋳造業界では、日本の産業界全体と同様に、若手の人材が不足している状況にある。長年現場で培われてきた高度な技術を継承してくためにも、旧態依然としたアナログ的な手法から脱却し、働きやすい環境づくりが以前から求められてきた。
そこで必要となったのが、現場のデジタル化を促進することでビジネスモデルの変革を実現するDXプロジェクトだ。特に量産に入る前の試作事業では、顧客からの要望に対応するためこれまでの知見や過去の実績などを踏まえた上で、見積金額をスピーディに算出することが課題となっていた。
試作・量産鋳物、金属粉末積層部品の製造販売の株式会社コイワイと株式会社マクニカは、神奈川県DXプロジェクト推進事業において、鋳造業界におけるDX化を推進に向けた第一歩として、AIシステムにより顧客接点の入り口となる見積作成業務の効率化を実現したことを発表した。
今回、マクニカのAI専門家組織ARIHが提供するAI社会実装サービス「Re:Alize」の類似検索ライブラリを活用することで、膨大な過去データから最適な3Dデータの抽出が可能になり、見積もり工程の時間短縮が可能になった。
両社は今後、上流工程からエンドユーザーに届くまでのプロセスにおいて、さらにAI活用とデジタル制御を加速、環境負荷を下げていく試みにつなげていくことを検討していくとのことだ。
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