これまで東京地下鉄株式会社(以下、東京メトロ)では、主に社内の事務業務において、不明点や疑問点が生じた場合は、イントラネット上で閲覧できる規程類やマニュアル等を照会するか、関係する部署へ問い合わせを実施する、という対応が基本となっていた。
特に後者の問い合わせ対応には、依頼元及び依頼先の双方において、相当の時間を要するケースも多くあったのだという。
そこで東京メトロは、社内業務のDX推進を目的とし、2024年10月下旬から、生成AIを活用した社内向けヘルプチャットシステムの導入を開始すると発表した。
このシステムは、社員が業務を実施するうえで生じる不明点や疑問点に対し、RAG技術(※)により、あらかじめ登録した社内文書情報等の外部情報から生成AIが該当情報を検索し、回答を生成して提示する機能を備えたシステムだ。
※RAG:生成AIのモデル構築時に学習した情報以外の外部情報を検索し、その情報を基に回答を生成する技術
また、社員が社内文書情報を登録する際、自動的に社内文書情報の図表を生成AIが識別できる文字列に変換する構造化処理を実施する。
東京メトロは今後も、積極的に生成AI技術を取り入れ、通常の資料作成業務やシステム・アプリの内製開発におけるコード生成業務などを効率化するとしている。
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