メルセデス・ベンツは9月10日、新しいモビリティコンセプト「Vision URBANETIC」を発表した。
同コンセプトは、ボディー交換式自動運転車だ。すなわち、用途にあわせて、電気パワートレーンを搭載したシャーシーにボディーを乗せ換えるという仕組みである。
ライドシェアや乗員輸送に使うボディーには12人が乗車できる。貨物用のボディーではスペースの効率的な利用を目指し、貨物スペースを2つのレベルに分けることが可能で、ヨーロッパスタンダードパレットの10台まで運ぶことができる。
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これらは、ビジネスや都市のオンデマンド乗員や貨物輸送に努め、市内混雑やインフラストラクチャーへの負担を緩和し、都市生活の質の向上に貢献する。
ラッシュアワーに乗員輸送用ボディーを使い、優先的に市民に交通サービスを提供し、その以外の時に交通ハブで貨物ボディーに乗せ換え、貨物輸送を実施するという。
また、電気バッテリー駆動のVision URBANETICはゼロエミッションであるため、都心部や環境に関する法律上でアクセス制限がある地区でも利用可能だ。騒音公害や排出ガスが発生しないため、同コンセプトは夜間配達サービスにも適用可能だとメルセデス社は想定している。
メルセデス・ベンツは、インテリジェント自動学習インフラストラクチャーを同コンセプトの一貫として考えた。
Vision URBANETICのシステムアーキテクチャーはリアルタイムの交通情報を使い、継続的に経路の最適化を行う。
ITシステムには自動車艦隊管理機能を備える予定だ。それによって、ニーズに応える柔軟かつ効率的なルート作成を実現できる。顧客はアプリで貨物輸送などを登録し、手軽にサービスを利用できるという。
Vision URBANETICは現時点でコンセプトのみであるが、将来モビリティの新しい在り方に影響を与えるかもしれない。
Source:MercedesーBenz
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IoTNEWS代表
1973年生まれ。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。など。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来大学」がある。