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トヨタ・モビリティ基金、コネクテッドカーを活用した道路維持管理の実証実験を開始

トヨタ・モビリティ基金、コネクテッドカーを活用した道路維持管理の実証実験を開始

全国の自治体は、市民の安全で安心な暮らしの実現を目指し、交通事故の未然防止や水害等災害発生時の避難ルートの確保等のために、日々のパトロールや定期的な調査により、道路維持管理を行っている。しかし、道路等の老朽化による維持管理・更新費用の増大や、近年頻発する自然災害によるインフラ被害等の課題に直面しており、自治体が将来にわたって適切な道路維持管理を継続するための対応策が求められている。

そこで、車両に搭載されたセンサーの振動情報や、ドライブレコーダーによる画像を収集、分析し、路面の劣化状態を数値化することで道路維持管理の効率化を目指す取り組みが進められているが、コストや使い勝手等の観点から、現時点での導入は一部の自治体に留まり、特に予算に制約のある中小規模の自治体での導入が進まないというのが実情だという。

今回、一般財団法人 トヨタ・モビリティ基金(以下、TMF)は岡山県赤磐市において、赤磐市、岡山大学、岡山県、赤磐警察署等と共に、道路維持管理の新たな手法を考える協議会を設立し、コネクテッドカーと呼ばれるネットワーク接続機能を持つ車両を活用した、道路の維持管理に関する実証実験を2019年7月から2021年3月まで実施する。

TMFは、2014年8月の設立以来、豊かなモビリティ社会の実現とモビリティ格差の解消に貢献することを目的に、タイやベトナム、インド、ブラジルでの交通手段の多様化や、日本の中山間地域における移動の不自由を解消するプロジェクトへの助成のほか、障害者向けの補装具開発を支援するアイデアコンテストの実施、水素研究の助成、人工知能による交通流最適化の共同研究など、モビリティ分野における課題に取り組んでいる。

同協議会では、中小規模の自治体の道路維持管理の効率化を目的に、コネクテッドカーやドライブレコーダー等の異なる情報の組み合わせによる路面異常、危険箇所の検知の迅速化に加え、倒木や標識不具合等、検知が可能となる危険状態の対象拡大に取り組む。

また、収集した情報を道路維持管理のみでなく、交通安全対策の充実や、災害時の安全な移動の支援などにも活かしていく。こうした取り組みを通じ、より安全で暮らしやすく災害に強い街づくりを目指す。

今回実施する実証実験の内容は以下の通り。

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