三重県の鳥羽市では、高齢化に伴う免許証の自主返納などによって、通院が難しい患者への医療サービスの提供が課題になっており、医師の業務効率化に向けた対策を検討していた。
そこで、離島部を含めた市立診療所の医師が、複数の診療所を受け持つグループ診療が2020年に始まり、医師が離れた場所から患者を診察するなど、オンライン診療が行われてきた。
こうした中、MONET Technologies株式会社(以下、MONET)は、鳥羽市が2023年12月18日から2024年3月末まで実施する「鳥羽市医療MaaS実証事業」において、実証運行に協力することを発表した。
この実証では、患者の自宅付近に訪問した車両内でオンライン診療を行う「医療MaaS」と、通院を必要とする患者を診療所まで移送する「患者移送サービス」を、1台の「マルチタスク車両」で提供する。
なお、マルチタスク車両には、患者の生体情報をリアルタイムに収集・確認できるセコム医療システム株式会社の「セコムVitalook(バイタルック)」と、離れた場所にいる医師と患者の間で、高画質な映像と音声を共有できるウィーメックス株式会社の「Teladoc HEALTH(テラドック ヘルス)」が搭載されている。
鳥羽市とMONETは、今回の実証運行の結果を踏まえて、車両を活用した新たな医療体制の構築を検討していくとしている。
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