Hondaの研究開発子会社である株式会社本田技術研究所は、自動運転技術の確立に向け、人工知能(AI)技術の開発を行う中国のSenseTime Group Limitedと、5年間に渡る共同研究開発契約を締結したと発表した。
SenseTime社は、ディープラーニングを用いた画像認識、特に移動体を認識する技術に強みを持つ企業だ。
同共同研究開発では、SenseTime社がもつ「移動体認識技術」と、Hondaが有する「シーン理解」「リスク予測」「行動計画」といったAIアルゴリズムを融合することで、複雑な交通状況の市街地でも走行を可能にする、より高度な自動運転技術を開発するとしている。
なお、同共同研究開発の領域は、自動運転のみならず、今後ロボティクスにも拡大していく予定だという。
共同研究開発の領域は以下の通りだ。
- 自動運転システムへ適用するAIアルゴリズム
- シーン理解:走行環境と歩行者や車両の振る舞い・意図を推定
- リスク予測:走行環境と意図推定結果に基づく歩行者・車両の将来位置を予測
- 行動計画:リスク予測に基づき、停止・発進・回避などの自車の行動判断と走行軌道を生成
- AIアルゴリズムを学習するための大規模計算技術
- AIプログラムを車載コントローラーへ実装する技術
【関連リンク】
・本田技術研究所(Honda R&D)
・センスタイム(SenseTime)
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技術・科学系ライター。修士(応用化学)。石油メーカー勤務を経て、2017年よりライターとして活動。科学雑誌などにも寄稿している。