デジタル・スレッドの生み出す未来
デジタルツインとは、上図のようにIoTが集めたデータをAIなどがシミュレートし、ARで見ることでフィジカルとデジタルの力を融合することができるようになることだ。
実際、冒頭で述べた「デジタル・スレッド」を考えると、この融合が重要になるわけだが、PTCの製品ポートフォリオを見ると、CADによる設計とシミュレーション(Creo)、構成管理(Windchill)、デジタルツインの生成(ThingWorx)、リアル世界でのデジタルコンテンツとデータの活用(Vuforia)、というすべての要素が揃ってきている。
以前のインタビューでは、概念モデルはすでに作られていたが、製品ポートフォリオとしてはまだ十分とは言えなかったが、ここにきて全体が揃い、機能群が揃ったビジネススイートとして提供され始めている。
今回のLIVEWORXでは、ロックウェルをはじめとして、フォードやVOLVOといった自動車メーカー、坑内通気や排水処理から冷暖房などを提供するHowden、東京オリンピックでも導入うが決まっている臨時電源メーカーのアグレコ、半導体メーカーのGLOBAL FOUNDRIESといった、大手企業での事例もかなり出てきていて、今後エンタープライズでの利用が広まる機運を感じた。
最後にジム・ヘプルマン氏は、「我々のソリューションが顧客の事業変革に繋がると嬉しい」とキーノートを締めた。
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IoTNEWS代表
1973年生まれ。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。など。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来大学」がある。