オープン化されたエコシステム
キーポイントの3つ目であるオープンエコシステムについて、まずジョーンズ氏は「オープンツールに対して大きな投資を進め、相互運用可能でアクセスし易いエコシステムを作り上げてきた」と述べた。
その上でシーメンスPLMソフトウエアが提供する「Parasolid」(3D幾何形状モデリングのコンポーネント・ソフトウェア)ユーザー数が4,000企業に上ること、「JT OPEN」(製造業における可視化などを行うデータフォーマットを無料で公開し、その使用を拡大するためのプログラム)メンバーに130団体が加盟していることなどに触れ、オープンなエコシステムによって多くの企業とのパートナーシップを形成していることを説明した。
プラットフォーム活用の事例
会見ではシーメンスのプラットフォームを上手く活用した事例が2つ紹介された。
1つはソニー。ソニーは製品開発においてNX(シーメンスの三次元CAD/CAM/CAEシステムの名称)とTeamcenter(シーメンスの製品ライフサイクル・マネジメントのソリューション)を導入し、エンジニアリングの生産性を25%向上させ、より早くプロダクトの市場導入を図ることが出来るようになったと、ジョーンズ氏は説明する。
2つ目はヤマハ。ソニー同様、NXおよびTeamcenterを導入したことで二輪車の市場導入期間を短縮させ、顧客のニーズ変化に素早く対応できるようになったという。
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1986年千葉県生まれ。出版関連会社勤務の後、フリーランスのライターを経て「IoTNEWS」編集部所属。現在、デジタルをビジネスに取り込むことで生まれる価値について研究中。IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。