シーメンスPLMソフトウエアの、デジタルインダストリーへの戦略

日本のデジタル化における現状と課題

最後はシーメンスPLMソフトウェアカントリーマネージャーである堀田邦彦氏から、日本におけるデジタル化の現状と課題、成功事例について説明があった。

シーメンス、「Realize LIVE JAPAN」にてデジタルツインなどにおける事業戦略を説明
シーメンスPLMソフトウェアカントリーマネージャーの堀田邦彦氏

堀田氏はまず「日本の企業は各社部門ごとに最適化し、現状のプロセスを効率化するために多くのカスタマイゼーションを行うというやり方でIT化を進めてきたが、その結果として現状では8割のシステムが老朽化してしまっている」という問題点を指摘し、「使いやすくしようと思ったカスタマイゼーションが、逆にボトルネックになっている」と述べた。

日本における2つの成功事例

堀田氏は課題を指摘した上で、企業名は伏せながらもデジタル化に成功した2つの事例を紹介した。

1つはモデルベース開発(コンピューター上のシミュレーションで製品の設計や性能を検証し、量産までつなげる手法)を導入した企業。

この企業では分かれていたのを部門統括しIT部門を設立し、デジタルデータを一貫して開発プロセスの最初から最後まで利用する体制を作ることができた、と堀田氏は述べた。

もう1つは企業買収で成長した電機精密会社の例である。この企業は、それぞれのグループ会社で違うシステムを使っていることが課題であったとのこと。

シーメンス、「Realize LIVE JAPAN」にてデジタルツインなどにおける事業戦略を説明
ある電機精密会社におけるデジタル化成功事例

これに対して、まず各部門の実際にシステムを使うエンドユーザーとコミュニケーションを行い、現場の声を共有した上でTeamcenterの導入を行ったところ、生産性を25%向上させることが出来たという。

「例に挙げた企業のポイントは、ミドルアップ・ミドルダウンで会社を変えたところ。トップダウンではないやり方で変革を行う会社が日本にも表れている」ということを指摘し、堀田氏は説明を締めくくった。