国内の多くの工場では少量多品種対応のため、レイアウト変更がしばしば行われている。有線接続では、その都度ネットワークケーブルの敷設し直しが必要となり、敷設作業による時間ロスや敷設の際の作業ミスによるトラブルが発生する恐れがある。一方で、無線LANなど既存の無線システムでは通信の信頼性が十分でないため、これまで無線化の実現は困難だった。
無線通信方式を利用した通信端末の開発メーカーである株式会社エイビットと、工場で使用するロボット関連製品を開発する株式会社FUJIは、エイビットのローカル5G装置「AU-500」を活用して、ローカル5G活用検討のための共同実験をFUJI本社で実施した。
ローカル5Gは、無線局免許を必要とする帯域(ライセンスバンド)を使用し、信頼性が高い通信を実現できるセルラーシステムをベースとしていることから、従来の無線システムと比較して格段に信頼性が増している。
今回の実験では、AU-500を利用し、FUJIの製品が設置されている生産環境を想定したうえで、各種電波伝搬試験、アプリケーション試験を実施し、既存の無線システムに対するローカル5Gの優位性を検証した。具体的には、各種通信プロトコルの疎通確認や、FUJI製品によるローカル5G通信への影響確認、FUJI製品が設置された環境での電波伝搬調査を行った。
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