ABB株式会社は、スマートウォッチ、イヤホン、センサ、ヘルストラッカーなどウェアラブルスマートデバイスの自動化による増産をサポートする小型の産業用ロボット「IRB 1010」を発売した。
IRB 1010は、エレクトロニクス製造環境にある狭いスペースや専用機に適合するように設計されている。リーチは370mm、フットプリントが135mm×250mmで、ABBの現行最小ロボットであるIRB 120より30%小さくなっている。このコンパクトなサイズにより、生産スペースに設置できるセルの数が増え、工場の高密度化により生産量の増加につながる。
また、IRB 1010は最大1.5kgの荷重を扱うことができ、同クラスのロボットと比較して最大3倍の重量を持ち上げることができる。この可搬重量の増加と、真空吸引力を高める大径のエアホースを組み合わせることで、複数のオブジェクトを同時に処理できるようになり、より多くのオブジェクトを処理できるようになる。加えて、フィルム剥離、マテハン、組立、接着、検査などの新しいアプリケーションの可能性を広げるという。
さらに、ロボットアームが停止してもその位置を保持できる6つのブレーキシステムを搭載することで、生産性をさらに高める。停止または一時停止後にロボットが位置を回復するのに必要な時間をなくすことで、より迅速に生産を再開することができる。
IRB 1010に搭載されたABBのOmniCore E10コントローラは、0.01mmの位置繰り返し精度を実現している。スリムな設計により、生産セルサイズを最小化する必要があるアプリケーションでの小部品の組み立てに適している。また、デジタル接続機能を内蔵し、1000以上の機能を追加することで容易に拡張できるなど、変化する要件に対応する。
さらにOmniCore E10は、ABBの従来のIRC5Cコントローラと比較して消費電力を最大20%削減しているため、メーカーのエネルギーコストの削減とエネルギー効率の向上に貢献する。
IRB 1010のプログラミングは、ABBのRobot Control Mateで行うことができる。ABBのRobotStudioプログラミングソフトウェアのアドインとして提供されるRobot Control Mateは、プログラミングのスキルは不要で、パソコンやモバイルタブレットからIRB 1010の移動、ティーチング、較正が可能だ。
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