NECファシリティーズは12月20日、リアルタイム映像解析で工場設備の異常予兆を検知するシステム「NEC DFM PresagioII(プレサジオツー)」を構築したと発表した。また、同日からNEC玉川事業場(川崎市)から受託する施設管理業務で新システムの運用を開始した。
「NEC DFM PresagioII」は、監視センターで監視カメラ映像やセンサーデータの解析し、設備の異常予兆を検知するシステム。
2021年4月に発表した3Dウォークスルービューと振動診断を組み合わせた設備の異常予兆検知システム「NEC DFM Presagio」に、生産現場の自動化などを支援する、キヤノン製の画像処理ソフト「Vision Edition」を追加し、自動監視ができるようにした。ソフトの搭載では、キヤノンマーケティングジャパンが協力した。
システムは、半導体工場を中心に施設管理業務のノウハウを持つNECファシリティーズの熟練技術者が、多くの点検対象設備の中から重点監視ポイントを選定。選定した監視ポイントを画像処理ソフトに登録することで、監視カメラが監視ポイントを自動撮影し、異常の有無を判定する。
また、「Vision Edition」が、アナログメータの読み取りや数字の認識などに合わせてリアルタイムで映像を解析。複数の監視ポイントの解析結果を組み合わせて異常を判定できるロジック(判定フロー)を画像処理ソフトに搭載しており、単一の監視ポイント異常だけではなく設備の系統全体での異常判定を実施。点検作業者に依存しがちな判断基準の均一化を可能にした。
NECファシリティーズでは今後、キヤノンマーケティングジャパンと協力し、水漏れ、蒸気漏れなどのトラブル検知に取り組み、異常予兆検知システムの機能を、さらに拡張することで、目視点検作業の代替範囲を拡大する計画という。
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