AIソリューション会社のHACARUS(ハカルス、京都市)は4月7日、同社のAI(人工知能)外観検査システム「HACARUS Check(ハカルスチェック)」を、自動車部品などのダイカストメーカーの旭工精が導入し、運用を開始したと発表した。
「HACARUS Check」は、協働ロボット、照明付きカメラ、高性能AI検査ソフトウエアを組み合わせたAI外観検査システム。これまで検査が難しかったダイカストやプレス加工品といった複雑形状の立体物を全方位から撮影して360度検査を行い、0.1ミリの不具合まで検出する。独自のアルゴリズムを採用しており、少量の良品データでAIモデルを作成するため、不良品データは不要という。
旭工精では、検査員不足、不良流出の解決のため、これまでにも検査の自動化に取り組んでいたが、AIの判定理由が不明などの問題があり、人間の目視検査に近いレベルでの検査は永遠の課題となっていた。そこで、ダイカストの表面検査が得意なHACARUSのAIを導入することにしたという。
システム導入後には、6名が必要な検査員を2名まで減らし運用できたほか、ヒューマンエラーがなくなり、品質が均一化された。この成果を受け、ほかのプロジェクトでの導入検討も開始した。
同社では、将来的には搬送・搬出のロボットと連携し、検査の完全自動化を視野に入れている。また、スマートファクトリー化することで、人のいない工場を作るという、新たな目標の実現も目指している。
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