製造業では、製造・調達部門ではDXが浸透し始めている一方、手袋や機器の修理用部材などの間接材領域では、多品種少量で需要が不定期なため費用対効果が小さく、デジタル化の進展が遅れているのが現状だ。
そのため、複数のサプライヤーへの調達業務や棚卸作業などの業務が煩雑化していることが多い。
こうした中、株式会社ミスミグループ本社は、保守・メンテナンス、運用などに用いられる間接材のトータルコストダウンサービス「MISUMI floow(フロー)」の提供を、2025年4月4日より開始した。
「MISUMI floow」は、顧客の需要データに基づいた最適なチャネルでの商品提供を可能にし、工場における間接材調達の整流化を実現するトータルコストダウンサービスだ。
国内外3,000社のブランドを取り扱っており、手袋やマスクなどの高頻度で使用する消耗品は工場常設の自販機でいつでも調達が可能で、自販機内の在庫はミスミ資産となるほか、ミスミが自動補充するため在庫管理が不要となる。なお、自販機から取り出す際は顔認証やIDパスが必要になるため、使い過ぎを防ぎ、社員のコストに対する意識改革にもつなげているのだという。
また、生産設備の留め具や工具などの中頻度品は定期配送により発注の手間を削減し、生産設備の規格品などの低頻度の都度調達品はECサイトや専任窓口にて迅速な見積回答を行う。
同社が先行してサービス展開している中国では、すでに約400工場に1,500台以上の自販機が導入されており、今回日本においても約50工場でのテスト導入後、本格的なサービス提供に至ったのだという。
ミスミは、同サービスにより、調達業務時間が7割削減され、間接材費や作業負荷などのトータルコスト削減に寄与するとしている。
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