「明日から始める”製造現場向け簡単IoT”」 東洋ビジネスエンジニアリング株式会社 マーケティング企画本部 本部長 入交俊行氏
B-EN-Gからは、「つながらないもの、つなぎずらいものを簡単につないでいこう」という話がされた。
RAKU-Pad
Raku-Padがリリースされたところで、先ほど説明した類似商品であるi-Reporterを見つけた。そこで、新しいRAKU-Padではi-Reporterを組み込んだということだ。
登録した作業記録などの情報は、すぐにクラウドにあがり、記録、分析、活用が簡単に実現できるということがポイントだ。サーバに掲載された情報は簡単に分析データにすることができる。また、プログラミング、設定不要で装置の状態がわかるということだ。
MCFrame SIGNAL CHAIN
製造設備の稼働状況を信号灯から取得する製品だ。AirGRIDというパトライト社製のWIFI送信機を同社のシグナルタワーに取り付けるだけで、機器の状況がわかるのだ。製造状況の可視化も詳細画面でわかる。
これまでは、停止理由まではわからなかったが、異状停止の理由をシステム上入れられるようになっているため、停止理由も分かるのだ。これを週単位でみていくと停止状況もわかり、予兆保全もしやすくなっていく。さらに、こういった情報を集計すると、ある工場の稼働状況や設備の稼働状況がわかるということだ。
これまでの日報管理の場合、情報が曖昧なケースも多かったが、情報をデータ取得することで正確な情報取得が可能となる。また、異状停止時の通知についても設定可能で、「1時間留まり続けたら」「1日3回停止したら」といった通知や加工完了直前のシグナルを取得することで作業指示をアンドンに流すことも可能となるのだ。
しかし、SIGNAL CHAINを導入した企業担当者は、簡単であるがゆえに、飽きてきてデータに注目されないケースがあるのだという。そこで、より細かいデータによる稼働モニタリングをすることを提案していくのだという。
具体的には、信号情報だけでなく、実生産、試し加工なのか、暖機運転などを先ほど説明した、MC-Webで取れる情報とあわせることで、より細かい情報を取得する。実際の現場でも、製造実績と機器の稼働状況を合わせてみたいという要望があるということで、MC-Webと組み合わせるとデータが取得できるようになるということだ。
これで、「生産進捗のダッシュボード」を見ることができる。他にも、稼働計画と稼働実績の比較も簡単にできる。
SIGNAL CHAINとRAKU-Padを連携すると、工場間でのトラブル情報の共有も可能となる。故障状況が多い日の工場の稼働状態はどうであったのか、ということも分析可能となるのだ。
RAKU-Motion
人の動きを簡単なセンサー(慣性センサ、高額センサ)をつかって分析をしていこうという製品だ。この製品によって、姿勢や歩行、手の動線を分析することができる。
これでなにがわかるのかというと、例えば、某自動車工場では、作業保障(8回手が上下しなければならないはずなのに、7回しかしなかった)、作業指導(ラインへの導入教育)、作業負荷(リスク姿勢を判断し、負荷の度合いを測る)などがわかったということだ。
また、色認識機能を使うことで、骨格以外のものも取れるようになる。例えば、工具の先に色をつけることで、工具の軌跡をとることも可能となるのだ。
例えば、ロボットアームにマーカーを付けることで、ロボットの姿勢がわるくなってきていることも分かるのだ。
今後、VRを組み合わせた、デジタルファクトリーと人の動きを融合したソリューションも開発していくと述べた。
株式会社 ReM
株式会社シムトップス
東洋ビジネスエンジニアリング
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IoTNEWS代表
1973年生まれ。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。など。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来大学」がある。