VR技術を活かしたショッピングは、在庫を抱える余裕がない、あるいは接客のための人材を抱える余裕がない小売業にとってソリューションとなる技術だ。
特に過疎化した地方での小売業には、輸送の問題や人手不足を解消する手段となり得るだろう。
2019年6月19日~21日に東京ビッグサイトにて開催された「店舗運営EXPO」において、CMCの「VRショールーム」が展示されていた。
CMCはICTやクラウドサービスを提供し、マーケティングのサポートを行う企業だ。
今回、CMCが展示していた「VRショールーム」とは、無人店舗や在庫レスの店舗を検討する小売業に向けて、買い物客がVR空間で商品を確認し、好みに応じてカスタマイズもできるソリューションを提供するものだ。
会場では係員の方に、専用ゴーグルを付けて実演してもらった(トップ画像)。
会場展示では「車の車種や色を選んで購入する買い物客」という設定で演じてもらった。ゴーグルを付けた係員の後ろに見えるモニターが購入中の様子だ。
購入する際はゴーグルを付け、手を左右に振るだけでコマンドの選択ができた。
「常設型」はモーションキャプチャー機器を活用しているため、トップ画像の通りコントローラ無しで操作することができる。
「ポータブル型」はBluetoothコントローラにより、スマートフォンでの操作ができるとのことだ。
CMCによれば、「常設型」ではVR体験中のログデータを抽出することもできるという。このデータを利用し、ユーザーの好みを把握することで、メルマガ配信などの販促・誘引施策ができるとのこと。
CMCは「VRショールーム」を店舗の在庫レス化や省力化だけでなく、店舗のマーケティングにもつなげていく様子だ。
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1986年千葉県生まれ。出版関連会社勤務の後、フリーランスのライターを経て「IoTNEWS」編集部所属。現在、デジタルをビジネスに取り込むことで生まれる価値について研究中。IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。