Bluetooth Special Interest Group(以下、Bluetooth SIG)は、Bluetoothによる位置情報サービスの性能を向上させる方向検知機能を発表した。この機能は、Bluetoothデバイスに信号発信の方向を認識させることで、方向認識機能を持った近接通信ソリューションや、センチメートル単位の精度で位置を特定できる測位システムを開発できるようになる。
Bluetoothによる位置情報サービスソリューションは、一般的に「近接通信ソリューション」と「測位システム」の2種類に分けられる。
近接通信ソリューションは、Bluetoothを利用して2つのデバイスの接近とデバイス間の距離を検知する。例えば、紛失防止タグ等の探し物発見ソリューションや、販促目的に使用される近接ビーコン等のPOIソリューションだ。方向検知機能が追加されたことで、デバイス位置方向に関する機能も搭載できる。探し物発見ソリューションの場合では、紛失防止タグが近くにあることに加え、タグのある方向も知らせてくれるようになる。
測位システムは、Bluetoothを利用してデバイスの位置を特定するもの。資産追跡に使用されるようなリアルタイム位置情報システム(RTLS)や、建物内の道案内等に使用される屋内測位システム(IPS)がある。現在Bluetoothによる測位システムはメートル単位の精度でデバイスの位置を特定できるが、方向検知機能を追加することで、位置精度をセンチメートル単位まで高めることができる。
方向検知機能は、新しくリリースされたBluetoothコア仕様バージョン5.1に含まれている。また、Bluetooth製品の認証に使用されるLaunch Studioも、同機能に対応するアップデート版が提供される予定だ。
無料メルマガ会員に登録しませんか?
IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。