日本オーチス・エレベータ株式会社は、株式会社明電舎のカメラ画像処理技術を用いた架線検測装置「カテナリーアイ」を応用した、エレベーターのロープ点検時の精度と効率を格段に向上させる「ロープテスター」を明電舎と日本オーチスで共同開発し、同技術に関する特許を日本で出願した。
明電舎と日本オーチスが共同開発した「ロープテスター」は、明電舎の架線検測装置「カテナリーアイ」の鉄道架線カメラ撮影および画像処理技術を応用している。この技術が、ロープ式エレベーター、特に高層階の建物のエレベーターの点検において、点検時間の短縮化と効率化の向上に寄与している。
ロープ式エレベーターの点検時には、技術員によるロープ径の測定、目視点検および素線破断数の確認を必要としている。これまで、磁気探傷方式でのロープテスターが一般的だったが、カメラで撮影し画像処理を「カテナリーアイ」の技術を応用することによって、エレベーターを最下階から最上階に一定速度で一度起動させるだけで、メインロープの全長のロープ径を自動測定することが可能となるため、作業効率の向上が期待できる。また、ロープの劣化状況をより迅速に把握し寿命を予測することに役立てることができ、より適切な部品交換計画の提案を可能にするという。
現在、「ロープテスター」の基礎研究段階が終了し、製品化に向けての準備を進めるとともに、現場で撮影した画像をIoTでつなぎ遠隔監視ができるよう更なる改良を行う予定だという。
【関連リンク】
・オーチス(Otis)
・明電舎(MEIDENSHA)
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