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NEC、カメラとAI活用の商品棚の在庫量可視化ソリューションで品出し通知機能など強化

NECは、スーパーマーケットやドラッグストアなどの小売業向けに商品棚の在庫量を可視化するクラウドサービス「NEC棚定点観測サービス」を強化し、同日からから提供開始すると発表した。イオンリテールと東急ストアが先行で採用しており、現在、有効性を検証している。

棚定点観測サービスの構成イメージ>
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「NEC棚定点観測サービス」は、カメラ映像からAI(人工知能)が自動で商品棚の在庫量を可視化し、商品の補充や前出しが必要な棚の情報を従業員に知らせる。

従来のサービスでは商品棚全体を対象に検知を行っていたが、今回、商品ごとに検知、通知できるように機能を強化。従業員がサービスからの通知を見るだけで品出しをすべき商品とタイミングを即座に把握し、効率的な品出し業務が行えるようにした。

品出しリスト機能の画面イメージ

具体的には、商品(単品)ごとの在庫量の検知を可能にして、検知結果が規定値を下回るとスマートフォンアプリに品出しが必要な商品を通知するようにした。そのため、従業員は売り場や画像を確認することなく、品出しが必要な商品とタイミングを即座に把握ができ、品出し回数を低減しながら欠品を防止できる。

また、本部側でも商品ごと、店舗ごとの品出しタイミングの把握が可能で、本部からのタイムリーなアドバイスやフォローが行えるようになった。この機能によって、店舗側の業務負荷軽減や売り場傾向を踏まえた店舗運営の改善・効率化を図れるという。

サービスの利用は、これまで売り場ごとに事前の画像取得と学習が必要なため、カメラ設置後で2週間程度の準備期間が必要だった。今回の機能強化で新方式を採用し、学習モデルの作成効率化と共通化したことで、カメラ設置後、最短1日で利用できる。加えて、新商品の導入や店舗のレイアウト変更にもすぐ対応できるようにして、幅広い売り場に適用を可能にした。

提供価格は初期費用が税別7万4800円から、月額利用料は、1台あたり3980円から。NECでは2024年度末までに4000契約を目標にしている。

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