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くら寿司、迷惑行為防止で不審な寿司カバーの開閉を検知するAIカメラシステム全店導入

くら寿司は3月、AI(人工知能)を活用した、回転レーンでの迷惑行為を防ぐ「新AIカメラシステム」を、同日から全店舗で導入すると発表した。同社によると、AIカメラを使った迷惑行為防止システムは回転寿司業界で初という。

「新AIカメラシステム」の仕組み
「新AIカメラシステム」の仕組み

「新AIカメラシステム」では、レーン上のAIカメラが、回転レーンを流れる「抗菌寿司カバー」の不審な開閉を検知すると、本部でアラートが鳴り、本部担当者がすぐに該当店舗の責任者に電話連絡する。連絡を受けた店では、異常が検知された寿司皿を速やかに撤去し、顧客に確認の声がけを行う。

本部では、安定した店舗運営を支援する「店舗遠隔支援システム」を活用。迷惑行為発生時の録画映像や対応中の店舗の様子を確認し、場合によっては、警察に通報する。

店舗遠隔支援システム(イメージ)

店舗遠隔支援システムは2003年に導入。くら寿司全店舗の店内映像や運営状況を本部からリアルタイムで管理をするシステムで、客観的な視点から、商品・サービス品質の維持、向上を図っている。

また、担当者が店舗の様子を常時チェックし、異常や気になる点があれば店舗と連携し、安定した店舗運営の支援を行う。店内カメラは過去にさかのぼっての確認も可能で、防犯にも役立てている。

くら寿司では現在、回転寿司を中心とした飲食店で悪質な迷惑行為が相次いでおり、セルフサービス形式の飲食店の利用に不安を感じる顧客が増えており、外食産業全体の危機につながっていると指摘。

「抗菌寿司カバー」に入った寿司

同社は、空気中のホコリや様々なウイルスから商品を守る「抗菌寿司カバー」などのシステムを導入し、顧客から高い評価を得ているが、「抗菌寿司カバー」に対する迷惑行為が確認されているという。そこで、回転レーンによる商品提供への不安を払拭し、回転寿司の文化を守るために、迷惑行為防止策として、今回、AIを活用したカメラシステムを開発したといしている。

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