凸版印刷は4月4日、3dig(スリーディグ)と、等身大のフォトリアルなバーチャルヒューマンと対話するサイネージシステム「VHサイネージ」を開発し、人と対話する実証実験を、凸版印刷の神田和泉町ビル内で4月13日から開始すると発表した。
「VHサイネージ」はサーバー、モニタ、センサーで構成。フォトリアルな外見に加え,合成音声による対話AI(人工知能)やインタラクション機能を搭載する。インタラクション機能では、ユーザーがシステムや機器に対し、特定の操作を行ったときに、システムや機器が、その操作に応じた反応を返す。
86インチの大型サイネージにフォトリアルなバーチャルヒューマンを等身大で再現。人物認識センサーを搭載しており、前に立った利用者に対して話しかけたり、利用者の方に向いたりして、コミュニケーションすることが可能。利用者は実際の人間と対話するように「VHサイネージ」を通じて、受付や物品購入など、様々なサービスを受けることができる。
バーチャルヒューマンは、計測をした人体の高精度な計測データを元に制作されており、3digのバーチャルヒューマンの自動生成システム「anma」を活用することで、実在人物の計測データを使ったバーチャルヒューマン制作の納期短縮とコスト削減を図った。
今回の実証では、リアリティを追求したバーチャルヒューマンとの対話が人に及ぼす影響、人が抱く感情や最適なユーザー体験などを検証する。
具体的には、凸版印刷の受付エリアに86インチの大型サイネージを設置し、等身大の実在する人物をモデルとしたバーチャルヒューマンを再現。あいさつや呼びかけなどの能動的なインタラクションを使って、受付業務の一部を担い、受付業務の軽減化・省人化の最適解を確かめる。
対象者は、来訪者、実証についての事前説明で同意した、凸版印刷のZ世代と呼ばれる新入社員と60歳以上の従業員。4月27日まで実施する。
凸版印刷と3digでは、VHサイネージを始め、高精細なバーチャルヒューマンを活用したソリューションを、商業施設や地方自治体などに提供するとともに、バーチャルヒューマン化する対象人物の計測データ管理・マネジメントビジネスを目指すとしている。
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