近年、ロボットの活躍範囲は産業用途から介護や物流領域と多岐に及んでいる。しかし個人の生活に寄り添い、適切な判断や対応が求められるサービスロボットの分野では、未だに多くの技術的課題があるのが現状だ。
そこで、トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)と株式会社Preferred Networks(以下、PFN)は、トヨタの生活支援ロボット「Human Support Robot(以下、HSR)」をプラットフォームとして共同で研究開発を行う。
トヨタは、2004年頃から主に身体の不自由な方や高齢の方を支援するパートナーロボットの開発に取り組んでおり、2012年には生活支援ロボットとしての基本的なプラットフォームを有するHSRを開発した。PFNは、2014年の創業以来、深層学習技術を応用して自動車や産業用ロボットなどのハードウェアの知能化に取り組んでいる。
今回の共同開発では、両社が持つ技術やノウハウを持ち寄り、一般的な生活環境の中でロボットが自ら学習し、様々なタスクを遂行できるレベルのサービスロボットの開発を目指す。具体的には、トヨタのHSRを数十台規模でPFNに貸与し、今後3年間で両社が連携して研究開発を行う。開発に当たり、両社が持つ既存の知的財産等の情報も含め相互の技術を共有し、共同研究の成果も両社が自由に活用することで、サービスロボットの実用化に向けた開発加速を図る。
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