GRIPS、オープンソース技術を用いた高精度自動分注システムを開発

株式会社GRIPSは、オープンソース技術をベースとした高精度自動分注システムの開発と実証実験に成功したと発表した。

この実証実験は、同社の柏の葉R&Dラボで実施され、pythonなどのオープンソースソフトウェアによる制御プログラムの開発と、分注工程とその後のプレートのハンドリングまでを統合的に制御した。

実装された工程は、96穴マイクロタイタープレートにミキシングを含める段階希釈を行い、ロボットアームで希釈後のプレートに蓋を乗せ、OT-2から取り出した後、電子天秤へ搬送して秤量するところまでを一連の行程とした。

実装された工程
制御ソフトウェアを実装するプラットフォームにオープンソースのROS2を採用し、将来的に制御対象物が変化しても、柔軟に対応できる制御システム構築を目的の一つとした。

制約のある可動域での制御では、一定の制約条件下でも安定的な繰り返し動作を確認できた。

また、動作時に物理的干渉が発生するリスクが課題だったが、仮想環境でのシミュレーションにより、発生する可能性のある物理的干渉の多くを回避できることが確認された。

具体的にはGazeboというシミュレーションツールを利用し、OT-2とLite6の連動動作時の物理的干渉を未然に防ぐ事前検証を行えることが確認された。

Gazeboのシミュレーション画面

この実証実験の成果は、ロボット導入による工程の自動化や生産性向上だけでなく、外段取りと呼ばれる工程を含めたシステム全体の効率化の可能性が見えた点なのだという。

GRIPSは、「これまでは、導入するハードウェアの産業分野や用途によって大きく異なる制御システムの構築手法を、将来的には汎用性と柔軟性の高い手法へと移行させることができる、ユニークな技術的提案になるものと予想している。」としている。

今後は、今回の自動分注システム構築をさらに発展させ、より多くの具体的なアプリケーションに適用しつつ、機能性や応用性を高める開発を進める計画だ。

また、ROS2をプラットフォームとする汎用コントローラの製品化と、対応するロボットの拡充していくとしている。

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