インターネット上のEC(電子商取引)では、利用者の閲覧・購入履歴等に合わせて、最適なWeb広告を配信して購買を促したり、顧客の反応をアクセス数などで解析したりすることで、より良いコミュニケーション手法につなげていくデジタルマーケティングが活用されている。
実店舗でも、デジタルマーケティングを導入し、効果的な商品の陳列や、スタッフ不足の中での接客効果の向上を行いたいという要望がある。しかし、店頭で顧客が商品に関心を持ち、手に取り、購買する行動を定量的に把握し、顧客の関心に合ったコンテンツを配信したり、店頭施策の効果をデータ化したりする手法は限定的だった。
大日本印刷株式会社のグループ会社で、システムインテグレーション等の事業を行う株式会社DNPデジタルソリューションズは、店舗を起点としたデジタルマーケティングを促進するツールとして、店頭の什器にスマートデバイス(スマートフォン、タブレット端末等)用のアプリと市販のセンサーやボタンを連動させた汎用のプロモーションツール「DNPデジタルショーケース」を開発し、2019年9月に発売する。主な特長は以下の通り。
- 既存の店頭用什器との組み合わせによって手軽に導入可能
- 顧客の関心に合わせてデジタルコンテンツの出し分けが可能
- 顧客の行動をログデータとして取得
DNPデジタルショーケースは、スマートデバイス用アプリ、汎用のセンサー、汎用のボタンで構成されており、店舗の既存の什器に設置して、互いに連動させることで機能する。
商品棚に設置した人感センサーやボタンが店頭での顧客の動きや商品の動きを感知し、スマートデバイス用アプリと連動して、商品説明や広告、演出用などのデジタルコンテンツを出し分ける。
人感センサーやボタンのログを集積し、人数やサンプル商品の取り上げ回数などを把握できる。店頭での顧客の動きや商品への反応などを、デジタルマーケティング用のデータとして活用することができる。
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