株式会社ジェーシービー(以下、JCB)と合同会社Keychainは、NFC(近距離無線通信)を活用したオフライン決済ソリューションのシステム実装と、稼働検証を行う実証実験に成功したことを発表した。
この決済システムは、外部の決済処理センターとの通信を必要とせず、デバイス間の相互認証処理やデバイスに近接したルーターやサーバーといった上位レイヤーのデバイスでの承認処理により決済を実現する。
オフライン利用が可能なため高速処理することができ、将来的には処理件数の増加への対応や、自動運転車での料金ゲートの決済といった短時間で決済する場面での活用も見込まれている。
実際の利用イメージとしては、消費者がスマートフォン、クレジットカード、スマートウォッチなどを店舗決済端末にかざして利用する非接触型決済と同様のユーザビリティだ。(トップ画参照)
実証実験では、IoT端末、スマートフォン、スマートウォッチに新たな決済プロセスアプリを組込み、「オフラインの環境での消費者ごとの一定の極度額までは決済を実施」「決済プロセスは、NFCなど複数の通信手段で実施」「通信が復旧回復した段階でオフライン決済された取引台帳・履歴を決済会社に一括・バッチモードで情報共有」というシナリオを実施した。
このシステムでは、Keychainが持つKeychain Coreという技術と、開発プラットフォーム技術をベースに、各種IoT端末に32メガバイト未満のメモリ使用しか行わない小さなアプリケーションを組込み、NFC規格を利用してIoT端末同士の通信を行っている。
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