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ネスレ、日立グループのヒューマンビッグデータ技術を活用し顧客対応のレベル向上を目指す

ネスレ、日立グループのヒューマンビッグデータ技術を活用し顧客対応のレベル向上を目指す

ネスレ日本株式会社はコンタクトセンターにおける顧客対応のさらなるレベル向上のため、日立グループの「名札型ウェアラブルセンサー」と「携帯型脳活動計測装置(ウェアラブル光トポグラフィ)」を活用し、顧客満足度を高めるコミュニケーター(電話オペレーター)の行動特性の分析を行った。

ネスレは、顧客とのコミュニケーションを最重要の取り組みの一つとして捉えており、直接顧客と会話するコンタクトセンター(ネスレVOCセンター)は、重要な役割を担っている。ネスレVOCセンターでは、従来のコンタクトセンターが採用してきた内部評価者による応対音源に基づいた定性評価や、普遍的なトークスクリプト偏重によるコミュニケーション能力の均質化ではなく、顧客との会話終了時に実施する満足度アンケートの数値(以下「CSスコア」)分析に基づいたネスレ独自の施策を、顧客満足追求の中核として実施してきた。

CSスコアは、コミュニケーターの育成・評価に反映され、自発的な成長を促す仕組みや、統計的分析にも活用されている。CSスコアを用いたこれまでの施策をいかし、今回、さらに顧客満足度を高める新たなアプローチとして、顧客満足度の高いコミュニケーションを行っているCSスコア上位者の行動特性に着目した。

日立製作所および日立ハイテクノロジーズのヒューマンセンシングに関する技術サポートを受け、コミュニケーターの行動をヒューマンビッグデータとして蓄積・分析するという取り組みを実施した。以下、2つの分析と取り組みは、ネスレ独自のCSスコアの制度と、日立グループの傑出した技術により実現した革新的な試みであり、今後もネスレの顧客満足を追求する取り組みとして継続していくという。

「名札型ウェアラブルセンサー」を活用した分析と取り組み

日立製作所の「名札型ウェアラブルセンサー」を活用し、コミュニケーターの行動特性を蓄積し、その中でもCSスコア上位者と下位者の行動特性を比較・分析。その結果、CSスコア上位者は下位者と比較して、「スーパーバイザー(現場管理者)とコミュニケーター、あるいはコミュニケーター同士での対面コミュニケーションの時間が長い」という特性が確認された。

この分析結果を受けて、お互いの休憩時間を合わせるなどの調整をして、対面コミュニケーションに充てる時間を確保する施策を導入したところ、CSスコア下位者のスコアが向上し、顧客満足度を高める効果があることが確認できた。

 「携帯型脳活動計測装置(ウェアラブル光トポグラフィ)」を活用した分析と取り組み

日立ハイテクノロジーズの「携帯型脳活動計測装置(ウェアラブル光トポグラフィ)」を活用し、コミュニケーターが顧客と会話をしている時の脳活動を計測。その結果、CSスコア上位者は下位者と比較して、「会話の傾聴時において脳活動が大きい」という特性があることも確認された。この分析結果を受けて、CSスコア下位者に対して傾聴に注力した特別研修などを実施した結果、CSスコア上位者が示した脳の活性化水準に近づくことが確認でき、同時にCSスコアも向上した。

また、脳の活性化のための、脳トレーニングの有効性が注目されている。ネスレVOCセンターでは、「ネスレ ウェルネスクラブ」で提供している、脳には可塑性があるという最新の研究をベースにした脳エクササイズ「ブレインHQ」を、コミュニケーターの育成トレーニングで導入開始した。

これらの顧客満足を追求した取り組みの成果として、ITサポートサービスにおけるメンバーシップ団体であり、同業界で最初に認定資格制度を築きあげたHDIの日本法人HDI-Japan/シンクサービス株式会社が主催する『Webサポート/問合せ窓口格付け』の2016年【飲料業界】の調査結果において、ネスレは電話サポートの対応について最高ランクの三つ星を獲得した。

【関連リンク】
ネスレ(Nestlé)
日立(HITACHI)
日立ハイテク(Hitachi High-Technologies)
名札型ウェアラブルセンサー
携帯型脳活動計測装置(ウェアラブル光トポグラフィ)
エイチ・ディ・アイ(HDI)

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