東京急行電鉄株式会社(以下、東急電鉄)では、AIやIoTなどの先端技術を活用した実証実験の実施や実用化を通して、持続可能な、事故の未然防止や早期復旧などに取り組んでおり、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見据え、2015年度から全ての東急電鉄保有車両への車内防犯カメラの設置を進めている。ソフトバンク株式会社は、通信事業者の枠を超えて、AIやIoTをはじめとする先端技術を活用したサービスを提供している。
今回、両社は、車両内のセキュリティ向上を目的として、4Gデータ通信機能を備えたLED蛍光灯一体型の防犯カメラ「IoTube(アイ・オー・チューブ)」を東急電鉄大井町線の車両に試験導入する。試験期間は、2019年5月31日から6月30日までの予定で、大井町線6121編成2号車、9001編成2号車の各車両に4個IoTubeを搭載する。
IoTubeは、Wi-Fiや4Gのデータ通信によってカメラ映像を送信することができ、遠隔で記録映像を確認できるLED蛍光灯一体型の防犯カメラであり、株式会社MOYAIが開発した。今回の試験導入では、試作機を用いてIoTube本体の強度や画像の撮影角度、電波状況を確認し、東急線各車両への本導入に向けた仕様の検討を行う。
これまで、車内に設置されたカメラの記録映像を確認するには、車内のカメラから記録媒体を抜き取って事務所などに持ち帰り、専用パソコンで行う必要があったが、IoTubeを活用することで、事務所などの遠隔地から記録映像を確認することが可能になり、車両内トラブルの発生時における対応の迅速化が図れる。また、車両内の犯罪防止に貢献する。
将来的には、IoTubeに多様なセンサーを搭載しそのデータを活用することで、AIやIoTを融合した次世代型ネットワークカメラとして、不審物の自動検出など、新たなサービスや新規事業の創出を目指すとした。
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