東京都は、2019年8月に策定した「TOKYO Data Highway基本戦略」において、東京都に超高速モバイルインターネット網を構築することを掲げている。 その一環として、重点整備地域である西新宿エリアにおいてスマートポールの早期設置の実現を目指している。
スマートポールとは、通信基地局やWi-Fi、街路灯やサイネージなどを搭載した多機能ポールであり、新しい地域サービス提供に資するインフラとして活用が期待されている。
住友商事株式会社は、東京都が実施するスマートポールの先行・試行設置及び検証について、東京都と協定を締結した。そして今般、住友商事と日本電気株式会社(以下、NEC)は共同で、東京都の協力事業者として2020年6月末までに西新宿エリアに2種類のスマートポールを設置し、平常時と非常時の両面から有用性を検証する。
具体的には、デジタルサイネージ(※1)や人流解析カメラ(※2)などの機能を搭載したNECの「スマート街路灯」に、複数の通信事業者が共用する5G共用アンテナシステムを搭載したモデルと、複数の通信事業者の5G基地局を設置するサイトシェア型のモデルを設置予定だ。
5G共用アンテナシステムの本格稼働は2021年3月を目指しており、スマートポールの設置や運用の知見を蓄積することで、将来的には都内全域への展開を目指すとともに、効率的なインフラ構築による、都民・来街者向けサービスの発展に寄与するとした。
※1 デジタルサイネージ:LEDや液晶ディスプレイなどの電子媒体を使用して情報発信するシステムのこと。
※2 人流解析カメラ:カメラ映像から歩行者の性別、年代、移動方向、人数を推定する仕組みのこと。歩行者個人が特定可能な情報は保存せず、統計情報である推定データのみを保存することで、プライバシーに配慮した仕組みを採用している。
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