自動運転において、車両に搭載されたカメラだけで衝突予測を行おうとすると、交差点の先や物陰といった死角や、遠く離れた場所を認識できないという課題が生じる。
こうした課題に対し株式会社ガイアックスは、新熊亮一教授らと共にブロックチェーンを活用した「LiDARネットワーク基盤」のシステムソフトウェアを開発し、2021年4月1日より京大図書館等での社会実験を開始した。
LiDARネットワーク基盤は、複数の場所に設置されたイメージセンサ(LiDARやカメラ)のデータを統合し、ブロックチェーンによってリアルタイムにデータの正しさを担保し、改ざん耐性を持たせた状態で共有することができるというものだ。一般的にブロックチェーンはリアルタイムな処理を苦手としているが、データを最適な量に集約する独自のアグリゲーション技術を開発し、最小限の遅延で改ざん耐性をもたせることの実現を目指しているという。
そしてそのデータを、AIによる予測検知や、自律制御のためのデータ共有などへ応用可能にしており、屋外では自動車や、ロボット、ドローンの自律移動における制御への応用、屋内では犯罪・事故・三密の予測検知への応用が期待されている。
そして今回発表された社会実験では、実地のデータを取得・共有し、AIの学習を進め、2023年3月までの産業化を目指すとしている。
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