近年、インターネットを活用した購買やフリマアプリなどの普及による取引の増加やリアル店舗とEC店舗並立により、消費者の購買体験の多様化などが加速している。その結果、商品を遅滞なく正確に届けるECの裏側を支える物流のあり方も変革を余儀なくされ、少量多頻度配送や即時配送に対応できるような物流倉庫内の最適化や、購買シーン及び物流現場を取り巻く様々な要因の複雑な組み合わせを消費者のニーズに合わせて最適化する必要性が高まっている。
GROUND株式会社は、インドのMahindra Ecole Centrale大学(以下、MEC)との協業に関する基本合意契約の締結に伴い、GROUNDが開発を進めるAI物流ソフトウェア「Dynamic Allocation System」(以下、DyAS)の開発を加速させることを目的に、製造後に回路の書き換えが可能な集積回路「Field Programmable Gate Array」(以下、FPGA)に関する共同研究を実施すると発表した。
同研究で、GROUNDは倉庫内の在庫配置や人およびロボットなどのリソース配分の最適化や適正化を可能にするAI物流ソフトウェアDyASの自社開発を進めている。今回、DyASの中核であるAIの深層学習を高速処理するための半導体としてFPGAに注目し、MECの協力の下、その基礎研究とDyASへの応用を推進するという。
同研究について、GROUNDのプロダクトディベロップメント2部 部長の小林孝嗣氏は「同共同研究は、実用化がまだほとんどされていないFPGAを流通・物流分野において応用させる取り組みです。GPUで並列処理するだけでなく、CPUに適した演算処理も新しい演算チップを使って並列処理させることで、大量の組み合わせデータであっても高速な処理速度を達成させ、迅速な物流対応へと繋げていきたいと考えます」と述べている。
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