KDDIスマートドローンは1月10日、宮崎県、九州電力と、宮崎県延岡市の離島地域で、KDDIの携帯通信ネットワークに対応し、目視外の自律飛行を行うドローン「スマートドローン」を使って、災害時を想定した日用品と海上飛行の物資輸送の実証を2022年12月15日に実施したと発表した。
今回の実証では、延岡市浦城町の南浦漁港入口付近から、延岡市島浦町の島野浦地区漁業集落排水処理場横までの約5kmで、災害発生で海上輸送が困難な状況下を想定し、物流用のドローンと運航管理システムを使って、約5kgの緊急物資を搬送を行った。実証は、KDDIスマートドローンと九州電力が共同企業体として宮崎県から受託した。
ドローンはプロドローンの「PD6B-Type3」を使用した。運航管理にはKDDIスマートドローンの運航管理システムを利用。同システムでは、モバイル通信を活用した遠隔制御で、ドローンの目視外自律飛行は可能で、ドローン飛行ルートの設定や離発着の操作を始め、飛行状況のリアルタイムでの把握や、緊急着陸などの遠隔操作を行うことができる。
3者によると、離島では、定期航路便による物資輸送が行われているが、地震などの災害発生に伴い汽船が運航休止した際に、物資の海上輸送が困難な状況なることから、ドローン物流は地域住民の日常生活の持続性を高める有効な手段となり得るとしている。そこで、離島でのドローン物流の社会実装を見据えて実証を行ったという。
今回の実証では、自律飛行によるドローン海上物資輸送を安全で安定的に実施できることを確認したとしており、成果をもとに、今後の離島物流でドローン利活用の有効性を整理し、災害時の課題解決に向けた取り組みを推進するとしている。
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