山九は1月13日、三井物産、デンソーと共同で、100%のバイオディーゼル燃料を使った実証実験を1月9日から開始したと発表した。
実験は、三重県内で行うデンソーの貨物輸送を、「B100」と呼ばれる純度100%のバイオディーゼル燃料を使ってトラック輸送する内容。実験を通じて、安全性・実用性・経済性など複数の観点から検証を行う。
「B100」は、使用済みの食物油などから精製されたものを利用する。主原料の植物が成長過程でCO2(二酸化炭素)を吸収することから、精製過程で発生するCO2を考慮しても軽油に比べて、CO2排出量を約80%削減できるという。
山九では、環境負荷の低いバイオディーゼル燃料は以前から注目されていたものの、軽油との燃料性状の違いから高濃度での使用は、車両の不具合を発生させるリスクが高まるため、軽油に最大5%を混合する「B5」の利用が主流だったとしている。しかし、B5は、CO2削減効果が低く、利用が進んでいなかったという。
今回、三井物産が調達した専用機器を車両に取り付けることで、車両に悪影響を与えることなくB100を使用することを可能にした。山九では、同機器の導入は日本で初めての取り組みと説明している。今後は検証結果を分析し、利用の拡大などを検討する。
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