セイノーホールディングス(HD)は2月28日、長野県天龍村、ココネット、エアロネクスト、NEXT DELIVERYと、「中山間地域におけるドローン配送」で、ドローンを使った日用品、支援物資搬送の実証実験を実施したと発表した。
今回の実証では、中山間地域での災害時を想定し、天龍村中学校に仮設ドローデポを設置。エアロネクストが開発した物流専用ドローン「AirTruck」で、避難所指定の天龍村小学校、天龍村保育所に救援物資と想定したカイロ、菓子、食料品を配送した。
天龍村は、長野県の南端部にあり、東西に11.4km、南北に9.9kmの不整形をなし、東に熊伏山を最高峰にして四囲が800m級の山に囲まれた面積108.9Km2の純山村。高度経済成長以降、林業の長期凋落(ちょうらく)が原因で深刻な過疎化が進でいる一方、2021度末時点で食料品を扱う商店が2店舗しかなく、店主の高齢化で存続が危ぶまれている。また、買い物難民が増加していることに加え、点在する集落までの道路も狭あいで代替道がない地域も多く、災害時等は長期間孤立することも懸念されている。
こうした背景を受け、セイノーHDなどでは、今回の実証実験を通じて、村内の地域課題解決、ドローン配送導入による観光産業・経済の振興、地域雇用、人材育成、地域防災のインフラ整備を推進していく考え。
同時に、今後も地域住民の理解促進と地域課題の解決に向け、セイノーHDとエアロネクストが共同開発する、ドローン配送と陸上配送を融合した物流システム「SkyHub(スカイハブ)」の社会実装に向けた検討を進めるとしている。
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