FitbitとMisfitは米国ウェアラブルデバイスにおける二強だ。2016年のCESでどういう方向性が示されるかをリサーチした。
Fitbit
Fitbitの最新アイテムは、計測できる項目がさらに増えて、腕時計型になった。とはいえ、Fitbitなので、時計のフレームと本体が外せるので、以前からあるTORI BURCHのモデルのように外側だけ別のものにすることが可能だ。
参考までにTORI BURCHモデルは以下のようなもので、ゴールドのフレームを開けると本体が取り出せる。
最新のFibitは、「fitbit blaze」というラインだ。
機能としては、「心拍計」「GPS」「フィットネスに関するコーチング」「複数のスポーツ種別対応」「自動トラッキング」「ワークアウトゴールとサマリー」「アクティビティ」「マルチフェイスクロック」「バッテリー5日間保持」「バンドなどのアクセサリーを変えられる」「電話やテキストの告知」「ミュージックコントロール」「睡眠のトラッキング」「サイレントアラーム」というものが挙げられている。
これらは多機能で魅力的だが、腕につけるということを考えるとすでに持っている時計をどうするかという問題が起きるので、中のセンサー類だけ取り出し、TORI BURCHの例のように、別のモノに入れるということも視野に入れていくと良いのかもしれない。
日本法人の代表である福田氏は、「これから日本の市場を加速していきたい」と語った。
Misfit
Misfitも米国で普及しているウェアラブルバンドだ。そのMisfitが2016年送り出す商品は、ノンディスプレイタイプの「Misfit Ray」だ。
通常のMisfitは、円盤型のセンサーがついていて、腕時計とのバッティングが気になりつけられなかったが、今回のMisfit Rayは、あまり目立たない形にすることで腕時計と両方をつけても気にならないというコンセプトだとうことだ。
MisfitもFitbitがTORY BURCHとタッグを組んでいるのと同じ理由で、SWAROVSKIとタッグを組んでいる。これも売れているということで、ついにスワロフスキーは自社でブースを出していた。
さらに、ヘッドフォン型のMisfitを今年投入するという発表もあった。
こちらは、運動時に主に使うモノで、「アクティビティ」と「睡眠状態」を取得できるのは通常のMisfitと同じだが、他にも「音楽をかけられる」「写真を撮影する」などの機能もついているのだ。
これらを見て、フィットネスバンドの米国における勝ちパターンが見える。一つは、有名ブランドとの提携だ。毎日するモノが有名ブランドのモノであるということでつけたくなる理由を見つけるわかりやすい方向性だ。
そしてこの2社の方向性が真逆であることも面白い。
もともとディスプレイのないバンドを作っていたFitbitは、小型のディスプレイをつけたタイプを販売した後、時計型を公開した。一方、Misfitは、もともとディスプレイはなく、質感は高めつつもそのままの状態で時計とともにつけられるタイプを公開した。
ウェアラブルバンドの市場ができている米国ならではの面白さである。今年の両社の展開が楽しみである。
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IoTNEWS代表
1973年生まれ。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。など。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来大学」がある。