これまでのVR映像鑑賞では、ユーザーに360度などの広い視野を提供することにより高い没入感を与えるという効果をもたらしていた。しかし、ユーザが最も注視したい箇所が遠くにある場合、十分に細部を観察することができなかった。
株式会社ピクセラは、これまで長年研究開発を続けてきたVR技術に基づいて新たな特許「VRズームアップ技術」を開発した。特許番号は第7276811号、発明の名称が「拡大表示システム及び表示装置」、特許取得日は2023年5月10日である。
同技術は、ユーザーがヘッド・マウント・ディスプレイ(以下、HMD)等でVRコンテンツを鑑賞している際に、HMD側あるいは配信サーバー側で用意した視線検出情報、あるいは、姿勢検出情報に基づいて、ユーザーが特定箇所を注視しているかどうかを判定し、注視していた場合には、その注視箇所の映像を自動的に拡大し、HMD内の所定の箇所に表示する技術である。注視し続けた場合に、徐々にズームアップしていくことも可能だ。
スポーツ、舞台芸術、コンサート、絵画鑑賞、自然観察といった様々なVRコンテンツに適用可能で、例えば野球などのスポーツや、舞台、伝統芸能などのVR中継においては、見たい選手・出演者を注視することにより、その人の映像を自動的に拡大表示できる。また工場や施設の点検等を行っている場合に、確認したい箇所を注視することにより、その箇所を自動的に拡大表示することができる。
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