中尾氏は、実際にそのような方法に基づいて顧客と進めた事例を、医療や小売などの分野から紹介した。
日本は深刻な労働力不足に直面しており、そのため小売業界では業務の効率化を求められている。NECがプロジェクトを進めた小売企業においても同様であり、特に、冷蔵庫など店舗にあるさまざまな設備の突発的な故障が問題となっていた。
そこで、同社はNECと共同でAIの活用に取り組み、目指していた”止まらない店舗”を実現したのだ。
成功のカギは、同社が40年に渡って積み上げてきたシステム改善があったことだという。「それぞれの現場のノウハウや知見をAI技術と組み合わせることで初めて、変革が可能になる」と中尾氏は述べた。
最後に中尾氏は、「デジタルはパラダイムシフト」だとして、「これからデジタルトランスフォーメーションが進むと、デジタルとそうでないモノとの見分けがつかないような世界(Digital Inclusion)になっていくだろう。そのような社会で、すべての人がデジタルの恩恵を享受できるようNECは支援していく」と語り、講演を締めくくった。
IoTConference2018の続きの様子は、レポート3で紹介します。レポート1はこちら。
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技術・科学系ライター。修士(応用化学)。石油メーカー勤務を経て、2017年よりライターとして活動。科学雑誌などにも寄稿している。