顧客の要望をこなすために、メーカーになる決心をしたソースネクスト
テレビのCMでもおなじみのポケトーク。初代のポケトークは1週間で売り切れたのだという。
初代はOEMを活用して製造していたソースネクストだが、「困っている」点について、何千というリクエストがあり、それを解決するのにメーカーになるしかなかったのだと振り返る。
ソフトウエア開発を20年近くやった経験から、ポケートークを作るには、「中身はスマホの機能を削ったもの、ハードウエアをきちんと作れるパートナーがいれば、自分たちはソフトウエアを作れば良い」という考えに至ったのだという。
初代の予約を捌き切らないころから、二代目をリリースしたわけだが、「いいものできたらすぐ提供すべき」「初代のものは買取サービスを作り、交換していった」ということだ。
開発にあたっては、クラウドシステムがある前提で、どういうハードウエアデバイスが必要か、と考えるのだ。ポケットから出して、シャイな日本人が使えるものでないといけない、と考えを進めた。
そして、ハードウエア作りのプロジェクトプランニングを行うわけだが、まずは落書きをしながら形状を決め、作るもののイメージを固めていく。ソフトエウア部分は、並行してエンジンを作り始め、小さいスマートフォンに作ったソフトウエアを実装していった。ソフトウエアを開発する間に金型を作ったりしていたのだという。
ポケトークは、深センの工場を使って生産しているのだが、その理由を「SoCなどがたくさんあって、エコシステムがあるので、早くプロトタイプできる」と川竹氏はいう。
また、プロダクトリリース後は、アップデート計画を2Wに一回くらい修正やアップデートをかける計画を立てているという。これもソフトウエア開発のアプローチだ。
実際にポケトークを市場にだしてみて、「ハードウエアになると使う人が圧倒的に多くなるという気づきがある」「コンシューマー中心にやっていたが、法人ニーズや海外ニーズもあるので、その対応にも挑戦している」と述べた。
オリンピックで日本に来る外国人も多いわけだが、ここで多くの人が使っている状態を目指したいと述べた。
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IoTNEWS代表
1973年生まれ。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。など。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来大学」がある。