島田氏は、「IoTとはつまり、汎用技術が専用技術に置き換わることだ。工場のモニタリングであれば20年以上前からやってきた。しかし、それは専用技術でありコストはずっと高かかった」と説明。安価な標準モジュールの組み合わせで実現できることにIoTの意義があるという。
シーメンスは、企業がそうした標準モジュールを簡単に安く使える基盤であるとして、「MindSphere」のコンセプトを「産業のOS」としているのだ。
「OSとは吸収層、つまり”モノの違い”を吸収するものだと考えている。たとえばPCであれば、マウスを接続しようとすると別途ドライバーが必要だったが、今はそんな必要はなく、プラグアンドプレイだ。産業用もそうでなければならない」(島田氏)
島田氏は、「MindSphere」を導入したさまざまな企業のユースケースを紹介。その一つである、北陸にある製造企業では加工機やロボットの状態監視から入退室、電力、温湿度の管理にいたる、メーカーの異なるさまざまなの機器・システムをすべて「MindSphere」の基盤上で実行しているという。
最後に島田氏は、IoTのポイントは「標準品を組み合わせ、ユーザーがそれを自在に活用し、”勝手に体験を生みだす”こと」にあり、その基盤を提供するのがシーメンスであると語った。
IoTConference2018の続きの様子は、レポート2で紹介します。
【関連リンク】
・ウフル(Uhuru)
・シーメンス(Siemens)
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技術・科学系ライター。修士(応用化学)。石油メーカー勤務を経て、2017年よりライターとして活動。科学雑誌などにも寄稿している。