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KDDI、3Dホログラムなど法人向け5G対応ソリューションを発表

KDDI、法人向け5G対応ソリューションの提供開始を発表

2019年9月2日、KDDIは映像を使った法人向け5G対応ソリューションの提供を、2020年3月より順次開始することを発表した。記者会見場では提供予定のソリューションのデモンストレーションも行われた。

カメラとAI解析によるソリューション

会見に登壇したKDDI・ビジネスIoT企画部長の原田圭悟氏によれば、今回提供を行うソリューションは大きく3つあるという。

KDDI・ビジネスIoT企画部長の原田圭悟氏

1つ目はカメラとAI解析によるソリューション。主に小売や公共交通の分野において、滞在時間の分析や乗客ホームの転落検出、踏切侵入検出といった場面でカメラから得た情報をAIによって解析させる、というサービスである。

AI解析によるカメラソリューションのデモンストレーション。人物を認識し、性別・年齢判断の結果を映し出していた

設備構成は下記の図のように、カメラで取得した映像情報をゲートウェイに一旦送る。そしてゲートウェイから5G通信によってクラウド上に送られ、AIによる解析が行われ、その結果がフィードバックされる。AIエンジンについては利用シーンごとに用意しているという。

カメラとAI解析によるソリューションの構成図

クラウドを利用する点については「ローカル設置のサーバを無くすことで、店舗の売り場スペースを取らないようにする」というメリットをKDDI・原田氏は述べた。

次ページは、「属性に合ったコンテンツを表示するIntelligent Display

属性に合ったコンテンツを表示するIntelligent Display

2つ目はIntelligent Display。これはディスプレイの前に立った人物をカメラで属性を分析し、その人物に合ったコンテンツをディスプレイに表示するというソリューションだ。会見内では具体的な利用事例として、スーパーマーケット内のサイネージを利用して顧客の属性に応じた商品情報を表示する、というものが紹介されていた。

Intelligent Displayのサービス概要図

会見内では、カメラの前に立った人物を認識し、性別による判断結果をディスプレイに表示する、という下記の写真にあるようなデモンストレーションが行われた。デモンストレーションでは4Gを使った場合と5Gを使った場合の、反応速度の違いが比較できるようにディスプレイされていた。

Intelligent Displayのデモンストレーション。この場合、カメラの前に立ったのが男性なので、ディスプレイに「for men」と男性用アイテムの画面が表示された

モーションセンサーによる3Dホログラム操作

3つ目は3Dホログラムのソリューション。これはユーザーの動きをモーションセンサーによって感知し、それに伴って立体映像が動くという仕組みを提供するものだ。KDDI・原田氏によれば、例えば美術館に飾ってある展示物を様々な角度から観察したい場合などに利用が見込まれるという。5G技術についてはユーザーのモーションを感知し通信する際に使われている。

VRのように専用のゴーグルを付けることなく3Dコンテンツを視聴できるのが特徴だ。会見内ではトップ画像にあるような、壺の3Dホログラムが映し出され、手のモーションで操るデモンストレーションが行われた。

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