NVIDIAは、NVIDIA EGX エッジ スーパーコンピューティング プラットフォーム(以下、EGXプラットフォーム)を発表した。EGXプラットフォームは、企業や組織が工場、製造検査ラインや市街地から流れ込んでくるデータを収集し、次世代のAI、IoTおよび5Gを活用したサービスを大規模かつ低遅延で、安全に提供できるようにする。
また、NVIDIA CUDA-XソフトウェアにNVIDIA認定GPUサーバーおよびデバイスが組み合わされたこのEGXプラットフォームは、スマートシティやインテリジェントなビデオアナリティクス向けアプリケーションを開発するのに使われるNVIDIA MetropolisやNVIDIA Aerialソフトウェア開発者キットといった、多様なアプリケーションに対応するためのソフトウェアが実装されている。
Aerialにより、通信事業者は、高度にプログラマブルかつスケーラブルで、エネルギー効率に優れ、完全に仮想化された5G無線アクセスネットワークを構築できるようになる。これにより、通信事業者は、スマートファクトリーやAR/VR、クラウドゲーミングといった新サービスを提供できるようになる。
EGXプラットフォームの初期導入企業には、Walmart、BMW、Procter&Gamble、Samsung ElectronicsおよびNTT東日本といった企業とともに、サンフランシスコやラスベガスといった都市が名を連ねている。活用例は以下の通り。
- Walmart
ニューヨーク州レビットタウンにある、同社のIntelligent Retail LabにEGXを導入している。EGXのAIとエッジ機能を使うことで、毎秒1.6テラバイト以上生成されるデータをリアルタイムで計算し、AIを使って、商品の棚への補充、新しいレジ通路の開設、さらにショッピングカートの回収、肉や農産物の鮮度に関係するアラートが自動的に発せられるようにしている。 - BMW
サウスキャロライナにある同社の生産施設でインテリジェント ビデオ アナリティクスを採用し、検査を自動化している。EGXが検査ラインのさまざまなカメラおよび他のセンサーからデータを収集することで、最高品質の車両だけが工場から出荷されるようにしている。 - Procter&Gamble
同社はNVIDIAと連携し、EGXプラットフォームに組み込まれるAI実装アプリケーションを開発して製品およびパッケージングの検査に使用し、最高レベルの安全および品質の基準を満たすようにしている。製造工場で使用されている、NVIDIA EGXエッジシステムにより、同社は検査ラインで撮られた、数千時間分の映像を分析し、欠陥商品のフラグが即座に立てられるようにしている。 - Samsung Electronics
きわめて複雑な半導体設計や製造プロセスのために、エッジでAIを活用している。 - NTT東日本
ブロードバンドアクセスを通じて地域へAIサービスを提供するために、データセンターにEGXを利用している。EGXのプラットフォームを活用して、地域へ幅広くAIアプリケーションを構築・展開するために必要なコンピューティングパワーと接続性を提供する。 - サンフランシスコ
ユニオン スクエア ビジネス改善地区では、EGXを使って、地域の小売店のために歩行者の数をリアルタイムで数え、顧客により効果的に対応するためのパワフルなビジネスインテリジェンスツールをそれら小売店に提供している。このデータにより、この地区の小売店は、顧客のエクスペリエンスを改善し、待ち時間を減らし、経営効率を向上させています。 - ラスベガス
EGXを使用し、車両と歩行者のデータを収集して、街路を安全にし、経済機会を拡大しようとしている。AIの利用を進める活動の一環として、ラスベガスでは、データを使って信号のタイミングならびに他の運用機能を自律的に管理する計画を立てている。
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