近年、カメラを使用して視線を可視化する視線検出技術が注目されている。マーケティング分野では視線データを活用してのマーチャンダイジング、医療分野では視線をインターフェースとして機器を操作する視線UIなどに活用が期待されている。同技術は、「角膜反射法<アクティブ方式>」と「三次元眼球モデル<パッシブ方式>」の2つに分類される。
- 角膜反射法<アクティブ方式>
メリット:精度が出やすい
デメリット:高価、基準点が外れてしまうと使えない - 三次元眼球モデル<パッシブ方式>
メリット:安価、メガネの影響を受けない
デメリット:基準点によっては精度がでにくい
今回、株式会社スワローインキュベートは、パナソニック株式会社の特許技術・ノウハウを活用した「視線検出技術」を開発し、提供を開始した。開発された同技術は、比較的「低コスト」で実装可能な三次元眼球モデル<パッシブ方式>を採用しており、特徴は以下の通り。
- 非接触でも高精度を実現
同視線検出技術は、カメラをセンサーとして非接触で視線検出ができる。また、特許ノウハウを活用した独自のアルゴリズムにより、ウェアラブルなどの接触型と比較しても同等な精度を実現した。 - 特殊なカメラ不要で、スマートフォンのカメラでも実装可能
「可視光カメラ」を利用するため、スマートフォンのカメラなどのデバイス搭載カメラや、ドライブレコーダーや車載カメラの「WEBカメラ(USBカメラ)」など、流通している多くのカメラを利用して手軽に視線検出を実装できる。 - 目頭や目尻以外の特徴点を追加した独自のアルゴリズム
顔の基準点に目頭や目尻以外の特徴点を追加した独自のアルゴリズムにより、従来の視線検出で発生しがちであった「表情やメイクなどによる精度低下」「正面の顔しか検出できない」というデメリットを克服した。 - メガネ着用可
目を対象とする技術では「メガネ」がネックとなりがちだが、同技術は可視光カメラを使用し反射の起こりやすい赤外線カメラを必要としないため、メガネ着用でも検出が可能となる。 - SDK提供が可能
SDK(ソフトウェア開発キット)での提供により、様々な製品/サービスに組み込んで同機能を実装できる。
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