LINE株式会社では、同社が培ってきたAI技術を外部企業等に向けて提供するサービスとしてAIソリューション事業「LINE BRAIN」を2019年7月から開始した。これにより、企業はチャットボット・OCR・音声認識・音声合成・画像認識などのAI技術を簡単に利用でき、さまざまな分野で負担となっている業務、例えばFAQ対応、請求書の手入力、飲食店やカスタマーサポートの電話応対といった作業をAI技術によって削減することができる。
このような中、LINEは、LINE BRAINのAI技術をNAVER Business Platform Corp.に提供し、「LINE BRAIN CHATBOT」と「LINE BRAIN OCR」のSaaS提供を本日から開始した。なお、NAVER Business Platformが提供するサービスとなり、同製品はNAVER CLOUD PLATFORMで提供される。
LINE BRAIN CHATBOTは、機械学習アルゴリズムと自然言語処理技術に基づく強力な対話エンジンによるAIチャットボットだ。エンジンは日本語の他に英語、韓国語に強みを持ち、多言語対応となっている。同サービスでは、無料で使用できる「Trialプラン」や、月50,000円の基本利用料で利用できる「Commercialプラン」など用途に応じてプランを選べる。特長は以下の通り。
- LINEサービスとの連携が簡単
LINE 公式アカウントやLINE WORKSと連携しやすい機能が備わっている。また、LINE Pay決済との連携機能により、チャットボット上でユーザーと会話を通じてLINE Pay決済を活用することもできる。 - 世界最高水準で進化するAIエンジン
最新の機械学習モデルを活用し、適切な回答を提供する。同社が行なった調査結果では、大手他社製品と比べて、実施シナリオ量における正答率で最も高い正答率が出た。 - 誰でも設定可能な高機能ビルダー
専門知識がなくても直感的に会話やシナリオを設計することができる。会話の分析により、ユーザーの潜在ニーズを発見し、根本的な課題解決やサービス改善を図ることも可能だ。
LINE BRAIN OCRは、国際会議ICDARで世界一の認識精度を獲得しており、斜めになった文字、歪んだ文字でも高い認識精度を誇る。無料で利用できる「Freeプラン」の他、読取枚数に応じたプランがある。特長は以下の通り。
- 世界最高水準の認識精度
LINE BRAIN OCRの認識精度は、横書きや縦書きだけでなく、丸く湾曲して書かれた文字や傾いた文字などの悪条件下での読み取り、多言語の認識、専門用語の認識などで高い精度と評価された。文書解析と認識に関する国際会議(ICDAR)では4分野にて世界一を獲得した。 - あらゆる書類や画像を瞬時にテキスト化
フォーマットが決まっている書類の他、あらゆるスタイルの書類を正しくテキスト化する。 - 誰でも設定可能な高機能ビルダー
LINE・アプリと連携することで、ユーザーへ利便性をもたらす。LINE BRAIN OCRと他のAI技術を組み合わせた「ekycサービス(仮称)」で、LINE公式アカウント上で会話をしながら、身分証画像と自撮り画像を送るだけで自動判別し、オンライン本人確認(ekyc)をすることも可能だ。手続き時間の短縮・コストダウン・審査品質の安定に貢献する。
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