IDC、コネクテッドビークル関連サービスの顧客価値分析結果を発表

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【概要】

  • 「車両診断/通知」機能は、既存の事業者ユーザー向けコネクテッドビークル関連サービスでの扱い例は少ないが、顧客価値は高い
  • 主に運行管理者や車両管理部門にメリットを提供する「車両/運行管理」機能は、運転者においても需要レベル、価値認識レベル共に高い
  • 汎用的なコネクテッドビークル関連サービスの差別化が難しくなる中、今後は特定の産業の現場の特性に対応した「産業特化型」サービスが増加すると予測
  • IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社は、事業者ユーザー向けコネクテッドビークル関連サービスについての調査結果を発表した。同調査は、トラックや営業車などの業務車両を管理する事業者ユーザー向けとして、自動車が車外のネットワークと移動体通信でつながることで実現される7つのコネクテッドビークル関連サービスの機能性に対する、国内の事業者ユーザーの顧客価値を分析したもの。

    上記の調査においては、事業者ユーザーに、個々のコネクテッドビークル関連サービス機能に対する有償契約意向(需要レベル)とサービスの価格イメージを尋ね、回答結果に基づくPSM分析[※]からサービスの「最適価格」(価値認識レベル)を算出し、顧客価値分析を行った。

    調査対象者は、勤務先の社有車に対する立場が「運転者」(「業務として運転する」)、および「管理者」(「運転者を管理する」「社有車を管理する」「経営者/部門責任者」のいずれか)である人。

    今回の調査から、既存の事業者ユーザー向けコネクテッドビークル関連サービスでの扱い例が少ない「車両診断/通知」機能が、需要レベル、価値認識レベル共に高く、特に「管理者」における価値認識レベルは7つの機能性においてトップであることが分かった。

    経営者/管理者にとって、企業全体の信用問題に直結する車両不具合による事故を防ぐこの機能は、レピュテーションリスクを下げる有効な手段となるという。また主に運行管理者や車両管理部門にメリットを提供する「車両/運行管理」機能は、「管理者」だけでなく「運転者」においても需要レベル、価値認識レベル共に高くなっている。

    国土交通省が管轄する運行管理制度は漸次的に強化されており、運輸産業を中心に、運行管理サービスの導入による企業の負担軽減の意義は大きいと言えるとのこと。産業分野別に見ると、「仕事関連作業サポート」機能の需要が建設/土木産業において高く、現場の作業の特殊性を踏まえた業務サポートに寄与する機能が求められている。

    今後は、現在の車両状態の診断だけでなく、将来の不具合を予測する「故障予知」機能が、より事故リスクを下げる有効なソリューションとして受け入れられる可能性が高いという。また、汎用的なサービスでは差別化が難しくなる中、今後は特定の産業分野に特化したアプリケーションによって高度な作業改善を実現するコネクテッドビークル関連サービスが増加すると予測しているとのこと。

    IDC Japan コミュニケーションズ リサーチマネージャーである敷田 康は「故障予知ソリューションは自動車メーカーのサービスにおいても実現できていない領域であり、特にビッグデータ分析やAIに強みを持つITサプライヤーにとって事業機会は大きい。また運輸や建設/土木など、事業の性質と車両の機能性との関係が密接である産業に向けた「産業特化型」サービス領域におけるITサプライヤーの事業機会の潜在性は大きい」と述べている。

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    2018年 国内コネクテッドビークル市場動向(事業者ユーザー市場編):事業者向けサービスの事業機会の潜在領域

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