富士通、東京国際映画祭でチケットレス入場の実証実験を実施

富士通は、株式会社ムービーウォーカーと、第31回東京国際映画祭において、生体情報による本人認証技術(以下、生体認証技術)を活用したチケットレス入場に係る実証実験を実施した。

同社は、生体認証技術を活用したチケットレス、キャッシュレス環境により新たな利用者体験を実現する、スマートシアター構想に向けた取り組みを進めている。

今回、指紋、虹彩、顔などの生体情報によるオンライン認証(FIDO(※1))を活用したチケットレスでの映画館への入場システムをムービーウォーカーと共同で構築し、新たな利用者体験の創造とセキュリティの両立を検証する。

スマートシアター構想について

同社は、キャッシュレス社会に向け、スムーズな個人の特定や個人とお金を結びつけることによる個人と場との新たな関係性の構築に取り組んでいる。映画や舞台など劇場型の娯楽施設に向けては、チケット購入や順番待ちによる行列、飲食・グッズ購入時のわずらわしさを解消し、新たな利用者体験を創造するスマートシアター構想の実現を目指しているとのこと。

実証実験について

今回、東京国際映画祭の中で、東京国際フォーラムで上映された一作品において、FIDOを活用したチケットレス入場の実証実験(※2)を行った。実証内容および結果の概要は以下のとおりです。

  1. 実証内容
  2. 実証実験への参加者に事前に配布したスマートフォンアプリケーションにおいて、参加者は、事前に自身の生体認証方式を登録し、当日は登録した認証方式による本人認証後に配信される電子チケットを入場ゲートで係員に提示するだけで会場へのチケットレス入場を可能とする。本内容に基づく機能面での検証に加え、利用者の利便性やアプリケーションのユーザインターフェースの確認を実施した。

  3. 実証結果
  4. 生体認証による強固なセキュリティによる認証手段により特定された本人に対して、対象となる映画・場所・時間に限定した電子チケットの発行・運用を確認することができた。本実証結果により、チケット所持者と来場者の一致を確認できるため、転売・偽造防止といったセキュリティ向上が図れるとともに、チケットレスに伴う事業者の運営効率化に向けた課題事項を整理することができた。

    また、利用者視点においても、紙媒体のチケットを所持することなく、シンプルなアプリケーション操作により容易に入場できることに加えて、将来的な、当日チケットや劇場内での飲食物の購入などの決済連動まで含めた手ぶらでのスムーズな劇場体験に対するニーズを確認することができた。

※1 FIDO:
FIDOはFast Identity Onlineの略で、“パスワードの要らない世界”を実現するオンライン認証の新標準。GoogleやMicrosoftなど250を超える企業・団体が加盟しているFIDO Allianceにおいて規格を策定・標準化。

※2 FIDOを活用したチケットレス入場の実証実験:
今回、本人認証としてFIDOを採用し、個人のスマートフォンなどの機器の中の生体情報をもとに認証をするというFIDOの特徴を利用することで、利用者の利便性とインターネットに生体情報を流さないプライバシー性、ならびにセキュリティを確保したオンライン認証を活用。

※3 ダイナミックプライシング:
季節、時間帯など消費者の需給状況に応じて動的に価格を変動する手法。

【関連リンク】
富士通(FUJITSU)

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