日建設計とジオクリエイツ、「地震体験VR」を共同開発

株式会社日建設計と建築VRを展開する株式会社ジオクリエイツは、VRを使用した仮想地震心理評価システム「地震体験VR」を共同開発した。

「地震体験VR」は、安心感という尺度で耐震性能を確認するツールであり、建物の性能をクライアントと設計者で共有することを目指したサービス。ユーザーがVR内で地震を体験する際に、地震の種類や耐震・制振・免震といった構造形式によって異なる建物の揺れを体感することができる。また心理状況を評価することも可能だという。より安心できる建物の普及や既存建物の防災対策への応用も目指しているという。

「地震体験VR」は以下のような機能を備えている。

  • 歩行移動
    室内の任意の場所に移動して、その場所の地震時の様子を確認することができる。
  • 建物高さの変更
    建物高さに応じた揺れを確認できる。
  • 多視点表示
    周囲の鑑賞者は、ユーザーの視点に加えて、俯瞰的な視点で確認することができる。
  • グラフ表示
    地震時の加速度と変位をグラフで表示することができる。
  • 感情センサー
    これまで感覚的にしか分からなかった感情の動きを定量化できるツール。ストレスや不快などを感じたときに、計測している数値が跳ね上がる仕組み。

「地震体験VR」は、以下のツールと連携している。

  • 設計用入力地震動NS Wave:株式会社日建設計
    超高層建物や免震建物の設計時に、地震時の建物の揺れを検証するための地震動を「設計用入力地震動」と呼ぶ。「NS Wave」は、将来経験するかもしれない様々な地震を、固有の敷地ごとに考慮することができ、国内外300件以上の超高層建物の安全性を確認してきた地震動。この地震動をもとにVRが作成される。
  • 地震ザブトン:白山工業株式会社
    地震の揺れを再現するイス型の装置。ユーザーはVRゴーグルを装着して座る。「地震体験VR」では、VR映像と連動させることで没入感の高い揺れを体験できる。
  • 発汗計:株式会社スキノス
    発汗量を検出する計測装置。ユーザーの手掌部に装着する。「地震体験VR」では既往の評価方法では伝えることが難しかった地震時の不安感を定量的に評価できる。
  • ToPolog:株式会社ジオクリエイツ
    VR視聴中の体験動画や計測データをクラウド上にデータベース化できるSaaS型のツール。「地震体験VR」では視線や脳波等の実測や推定で、ユーザーが体験した地震発生時の空間の不安感を定量的に評価できる(実装予定)。

【関連リンク】
日建設計(NIKKEN SEKKEI)
ジオクリエイツ(Geocreates)
白山工業(HAKUSAN)
スキノス(SKINOS)

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