機械学習とディープラーニングとは その2

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昨日に続き、IoTをゼロベースで考えるの第21回は「機械学習」と「ディープラーニング」についてだ。

前回機械学習について説明をしたが、今回はディープラーニングについて説明をする。

前回の機械学習の記事はこちら

ディープラーニングという言葉の意味を的確にとらえるのはとても難しい。ただでも難解な数学の知識が前提になっているからだ。しかし、ここではなるべくわかりやすく書くことにする。

前回の機械学習の説明の最後に、機械学習の課題があると述べた。学習に必要なパラメータを結局はヒトがやっているという点だ。
このパラメータは、学習すべき内容の「特徴」とも呼び変えられるもので、ヒトは、この「特徴」をうまく脳でとらえることができる。

例えば、ネコの写真とイヌの写真を見て、こっちがネコで、こっちがイヌだと見分けるとき、「目のカタチ」「耳のカタチ」「しっぽ」「立ち居振る舞い」など、様々な特徴を瞬時に判断して区別している。

ディープラーニング
一目見てどちらがイヌでどちらがネコかわかるのではないだろうか?
そこで、「ネコっぽいイヌ」がいたとしたとき、はじめて臨界線上にある生き物をイヌかネコか悩むという状況に陥る。この臨界線をどこにひくかということが、パラメータを操作することだといってもよい。

機械学習において、このパラメータは人が調整するので、機械がイヌとネコの特徴を抽出していたわけではないのだ。こうして機械が特徴を抽出できないまま時は過ぎ、昔からディープラーニング的な考え方はあったものの、それを実証することができていなかったのだ。

そして2006年、トロント大学のヒントン氏がついに、この方式で機械が特徴を抽出することができることを実証してみせた。

ディープラーニングの構造

ディープラーニングの構造は、機械学習のページで説明したニューラルネットワークと同じ構造だ。ただ、1階層ではなく多階層でできている。

「Googleのネコ認識」という話がある。Youtubeの動画から1000万枚の画像を取り出し、入力情報とするのだ。
はじめはただの画像を「点の集まり」として認識するので、それが何かはわからない。

そこで、隠れ層の部分で情報の数をぐっと減らす。このイメージ図の場合、10,000個のデータからなるネコの画像を、1,000個の情報まで減らすのだ。そうすると、情報を大雑把に見ざるを得なくなるので、例えば「同じ色が隣り合っている場合は一つの点とみなす」といった作業を機械はせざるを得なくなる。こうやってある意味イジメともいえるような作業を行うことで、「物事を大雑把にとらえる=特徴を取り出す」ということが可能となるのだ。

さらに、ディープラーニングでは、出力される情報をもとの画像にして、一度大雑把にとらえた情報が正しい答えを導き出せなかった場合、やり直しをさせるということをやるので、大雑把さというのがだんだんと抽象概念のようになっていくのだ。

ディープラーニング

こうやって隠れ層を一層ずつ増やしていくと、入力に近いところでは「模様」を認識するだけだが、だんだん形を認識するようになる。その結果「丸い形(顔)に2個の点(目)があって、その真ん中に点(鼻)があって、・・・という具合に特徴を得られるようになるのだ。

その特徴の関係性もだんだん認識できるようになっていくので、結果写真を見せればそれが「イヌの顔」なのか「ネコの顔」なのか判断できるようにいなる。

Googleネコの実験

Googleネコの実験では、1000万枚の画像を扱うため、100億個という巨大なニューラルネットワークを使い、1000台のコンピュータを3日走らせたということだ。

ディープラーニング

上の図は、途中様々な特徴を抽出したことで、「ネコ」だけでなく「おばあちゃん」も抽出できたというイメージになる。

そして、このデータ(写真)から「概念(ネコ)」を作りだすことはできるが、概念にはラベルがない。そこで、ラベルを付けるところだけは人がやって、「その概念はネコだよ」と教えてあげるのだ。

ここで、大事なことは、機械が抽出する特徴が必ずしも、「イヌ」か「ネコ」かだけではないということだ。機械にしてみれば人が感じることのできない違いを見出す可能性も大いにある。そこで、どういう特徴を何と呼ぶかを教えてあげることは非常に重要な作業なのだ。

こうやって、機械が自分で特徴を抽出できるようになり、その特徴がヒトにとって何に当たるかを教えることで、機械は様々な情報を自律的に概念化していくのだ。

【関連記事】機械学習とディープラーニングとは

参考:
人工知能は人間を超えるか 松尾豊(KADOKAWA / 中経出版)
Using large-scale brain simulations for machine learning and A.I.

 
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