シェアメディカル、聴診器デジタル化ユニット「ネクステート」を発表

遠隔医療への活用を検討

シェアメディカル・峯氏は想定される活用方法として特に遠隔医療に関して2つの可能性を示した。

1つはオンライン診療において、聴診するポイントを図示した検査着を患者に着てもらい、患者自らに「ネクステート」を当ててもらうという方法だ。医師は映像モニターを出して患者に指示を出し、「ネクステート」を当ててもらうことで遠隔での聴診ができるようになる。

もう1つは訪問看護における心音データの転送だ。訪問看護師が心音を医師に転送することで、離れた場所でも診察行為が可能な医師が直接患者の状態を判断し、看護師に指示を送ることができるということだ。

こうした遠隔医療への活用以外にも、医療現場でのリアルな聴診体験による人材育成や、電子カルテへの音声データ添付といった活用方法も進めていきたいとした。

「聴診データ研究会」発足と「電子情報医学会」構想の立ち上げ

また、会見の場で、「聴診データ研究会」の発足と「電子情報医学会」の構想について説明があった。説明を行ったのは、シェアメディカルの取締役で、SUNDREDの代表取締役・留目真伸氏と、シェアメディカルの医療顧問である小児科医師の道海秀則氏だ。

留目氏・道海氏によれば「聴診データ研究会」は、聴診データの収集を行い、そのデータを元にして診察の集合知を形成していくのを目的とした団体であるという。集積したデータはマスデータ化し、実際の診断結果・症例との紐づけを行い、AIによる学習を推進していくとのことだ。

また、「聴診データ研究会」における取り組みを拡大する中で、医療現場の電子化による効率化、デジタルネットワークによる専門多科・地域国際・災害連携網の構築などを目指す組織として「電子情報医学会」の設立を想定しているということだ。

「聴診データ研究会」の発足は2019年10月を予定し、「電子情報医学会」ついては2020年1月を目途の発足を検討しているということだ。

シェアメディカルとSUNDRED、聴診器デジタル化ユニット「ネクステート」を発表
パネルディスカッションの参加者。左からSUNDRED・留目氏、経済産業省・江崎氏、Japan Innovation Network・紺野氏、シェアメディカル・峯氏、メドピア・上田氏

なお会見において、SUNDRED・留目氏がモデレーターとなり、経済産業省商務・サービスグループ政策統括調整官の江崎禎英氏、多摩大学大学院教授で一般社団法人Japan Innovation Network代表理事の紺野登氏、シェアメディカル・峯氏、メドピア株式会社HIMSS&Health2.0 Japan country Directorの上田悠理氏を交えた、医療におけるデジタル技術活用推進に関するパネルディスカッションも開かれた。

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