オムロン、ロボットと制御機器を一括制御・検証により設備開発に貢献するシミュレーションソフトウェアを発売

近年、製造業の現場では製品の多様化や需要変動に柔軟に対応するため、生産地変更や複数拠点での生産ラインの同時立上げによる設備開発の短納期化、高精度な組立てなど、ものづくりの高度化が求められている。しかし、これらを実現する熟練技術者は不足しており、シミュレーションを活用した事前検証により、設備設計を円滑化する取り組みが進んでいるが、従来のシミュレーターは専用ソフトであるため、高価であり専門知識が必要だ。

さらに、シミュレーションには設備を制御するコントローラーとは別のソフトウェアを使用するため、シミュレーション結果と実機動作を一致させることが難しいことが課題である。また、人手不足の解決策として導入が増加しているロボットは、専用のコントローラーが必要であるため、周辺機器と連動した精度の高いシミュレーションが困難であった。

そこで、オムロン株式会社は、ロボットと周辺機器の動きを連動し、統合検証できるシミュレーションソフトウェア「Sysmac Studio 3Dシミュレーション」を4月から発売する。これは、設備全体をデジタル上に再現し、実機と同等の精度で動作を簡単に検証できるソフトウェアである。

同シミュレーションは、オムロンの主力制御用コントローラー「NJ/NXシリーズ」のプログラミング用ソフト「Sysmac Studio」にシミュレーション機能のオプションライセンスを追加するだけで、生産設備の動作シミュレーションを簡単に実現する。

ロボットとその他周辺機器を一括で制御や検証できるようになることで、設備の仕様設定を担うメカ設計者と、設備の制御プログラミングを担う電気設計者が協議しながら並行して設計できるようになり、設備設計の効率化と設備の生産能力の向上、設備の立ち上げから保全までを短期間で実現可能とする。

シミュレーション動作はエミュレーター方式(※)のため、実機との動作精度やリアルタイム性も高くシミュレーションできる。また、設備を実際に立ち上げる前にデジタル上で見える化し、動きの事前検証を行えるため、設備の生産能力の確認、立ち上げや改造にかかる時間を短縮する。さらに、設備稼働後は、実機の動作状況をデジタル上で確認して、異常時の原因解明の短期化に貢献する。

なお、4月はロボットを含まない用途から利用可能で、ロボットのシミュレーションへの対応は近日対応予定とした。ロボットはオムロン製が対象となる。

※実機のロボットや制御用コントローラー自体の動作まで再現するソフトウェアを使用する方式

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