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ベライゾン、5Gは社会のプラットフォーム ーCES2021レポート5

オンラインで開催されているCES2021レポートの第五弾は、ベライゾンのキーノートだ。

AT&Tと並び北米通信事業者2強の1つであるベライゾンが2019年に続き、キーノートに登壇した。

CES2021においても、多くのプレスカンファレンス及びキーノートにおいて5Gはトレンドワードだ。

2018年にスタートした北米の5Gのエリアが拡大し、様々なシーンで活用できるようになってきたこともその背景になっている。

冒頭でCESの事務局であるCTAのCEO Gary Shapiroが、北米の5Gは既に1800の都市、50の地下鉄の駅で利用できるようになっていると説明。日本より2年早く5Gがスタートしていたこともあり、利用できるエリアは想像以上に拡大しているようだ。

加えて2025年までに550億のコネクテッドデバイスが世の中に流通することが予測されていることからも、これらのデバイスを繋ぐためにも5Gはなくてはならい手段として、その需要がますます高まっている。

5Gxスタジアムの取り組み

ベライゾン、5Gは社会のプラットフォーム ーCES2021レポート5

さて、ベライゾンのキーノートだが、4Gではできない「5Gでしか実現できないこと」を、「The 5G futures is here」というテーマで、VerizonのCEO Hans Vestbergによって展開された。

5Gによるスポーツの体験を変える事例としてNFL向けに展開している「The Verizon 5G SuperStadium」を紹介。

これは、NFLのスタジアムに複数のカメラと5Gネットワークを整備し、リアルタイムでスタジアムの映像をクラウドで3D映像化するプラットフォームとなっている。

NFLのファンはNFLのアプリや各チームのアプリを通じて5Gならではの新たなNFL観戦を体験できる。

スタジアムでも家でも、フィールドいるプレイヤーと同じ視点で試合を楽しむことができることや、様々な角度でリプレイを自由に見ることもできる。

またスタジアムでは各プレイヤ―のステータスをARで確認することも可能だ。これらは全て5Gネットワークによって実現されている新たなファンエンゲージメントと位置付けられている。

5Gx教育の取り組み

ベライゾン、5Gは社会のプラットフォーム ーCES2021レポート5

コロナ禍でリモート教育にも注目が集まっているが、コロナ対策としてのオンライン教育に留めず、5Gによって拓かれる「あるべき教育」についてもトライを始めているという。

DXとは、デジタルでやるべきことはデジタルで、リアルでやるべきことはリアルで、それぞれを適材適所でシームレスに活用することだ。

その視点で考えた時に、5Gによる大容量データの送受信と低遅延の実現で教育におけるデジタル活用領域は大幅に拡大していく。

メトロポリタン美術館の遠隔アート体験では、最新の3Dレンダリング技術を活用し、遠隔でどこからでもリアルにアート作品を学ぶことができるのだという。

スミソニアン博物館では過去の歴史を学ぶためのAR博物館をVerizon 5G Labと共に展開。こちらも現地に行かずとも歴史を3Dで学ぶことができる。

こういった5G時代に提供される体験はまさに教育に取り入れるべき仕組みだといえる。

リアルの体験に及ばない部分もあるが、実際にその場に行くことが容易ではない場合、遠隔体験は今後さらに加速するだろう。

「いずれは教室にいながら太陽系の端に行くようなことも実現していきたい」と述べた。

さらに、Verizonでは、こういった技術を教育に取り入れていくための支援も行っている。

2030年までに1000万人のデジタル教育格差を埋めていくために500億ドルの支援だけでなく、既に100の学校に5G設備を設置すること約束している。

一方、日本では、義務教育のリモート化はそう簡単に進みそうに無い。ただし、学校への5G環境構築は推進することができるのではないだろうか。

5G環境で、子供たちの好奇心に応える新たな体験を提供することは未来を創る上で、優先すべき取り組みになるはずだ。

5Gx配送の取り組み

ベライゾン、5Gは社会のプラットフォーム ーCES2021レポート5

UPSが取り組んでいるドローン配送も5Gによって実現されているものだ。

このドローン配送はスマートシティの実証実験の中で活用されていて、これまで3-4日かかっていた処方薬の配達を、ドローン配送では30分で届けることができるようになったという。

コロナ禍ということから医薬品の速達需要は急速に高まっていることもあり、市場としても拡大が見込まれる領域だ。もちろんドローン配送は医薬品以外の配送でも活用ができる。

ドローン配送を運営するUPSフライトフォワード社では、既に3800回の運送を行った実績もある。

これらの取り組みを通じて、複数のドローンを同時に安全に管理するためには5Gネットワークが必要という結論に至った。

リアルタイムに遅延なく状況が確認でき、いざというときには遠隔でコントロールができることなど5Gならではの能力とその能力が欠かせないことがすでに立証されたということだ。

ベライゾンは以前から、「5Gは社会のプラットフォームである」と定義している。

この定義を、より楽しいエンタテインメント領域や、より理解が深まり格差を無くす学習環境の領域、命を守ってくれる医療の領域などにおいて、付加価値を拡大することで可視化してきている。

現状では、まだ一部の取り組みではあるが、これらが未来の暮らしの当たり前になってくることも予感した。

5Gの整備、活用で一歩遅れている日本でも2021年は、このような具体的な取り組みが次々と出てくることを期待したい。